先ほどと同じ調査の結果によると、「月に1回定額を渡す」と回答している割合は、小学校低学年が13.4%、中学年が32.1%、高学年が45.0%となっています。学年が上がるごとに、定額制を導入している家庭が増えている様子がうかがえますね。

毎月一定の金額を渡すことで得られるメリットは、「家計の管理がしやすい」といった親側の事情だけではありません。子どもにとっても、お金の価値を学べるきっかけになるのです。

たとえば、「このおもちゃはお小遣いの1カ月分だ」「いま使い過ぎると、後で欲しいものが買えなくなる」とお金を大切に使う意識を養うことができます。両親の給料日と同じ日に設定しておき、「今日はパパも会社から給料をもらうよ」「1カ月働いてもらったお金だよ」などと伝えるのもいいですね。

また、「3カ月間貯金してゲームソフトを買おう」などと計画性を育むこともできます。貯金をする意味や、目標をクリアした達成感も学べるでしょう。

お小遣いが不足した時こそ、「稼ぐ力」「金融リテラシー」を養うとき

前述の「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回) では、「お小遣いが不足した経験について」も調査しています。「ある」と回答した子どもは、小学生低学年・中学年が4割強、小学生高学年が約5割、中学生・高校生で5~6割となっています。多くの子どもが「お小遣いの不足」を経験しているようです。