我が子のためなら鬼にもなれます。この親心にとって、最大の強敵はこんなセリフではないでしょうか。

「みんな行ってるよ。Aちゃんはハワイ、Bくんはオーストラリアに行ったし、今どき海外旅行に行ったことないのは私だけなんだから」

えっ! うちだけ? この状況に毅然として「よそはよそ、うちはうち」と立ち向かえる親は少ないのではないでしょうか。

親の弱点を知っている子どもたち

子どもたちは、親の弱点をよく知っているようです。

スマホに替えたいけど、替えてもらえない友人へアドバイスをしていました。両者とも中学2年生です。

「俺は『みんな持ってる』って言ったら、替えてくれた」

最近は中学生でもスマホを持っていることが多くなりました。スマホがなくて、仲間内のやりとりから除外される子どももいないわけでありません。だからといって全員が全員、仲間外れになっているわけでもありません。

持っていない友だちとは、直接会ったときに密に連絡するなど、それなりの工夫をしているようです。また持っていない同士で新たな友人関係を作っていたりもします。

ラインやメールのつきあいにかかる時間を自分の好きなことに使えるので、学業や趣味でお互いに高めあう友人関係を築いていることも少なくありません。