また、社内でブラックな習慣が当たり前のように横行し、残業をしないという選択肢がない、むしろどれだけ残業したかを競う風潮にあるなんてことも。それが続くと、「むしろ不満に思っている自分がおかしいのでは?」という錯覚に陥り、会社のために身を粉にして働くことに疑問を抱かなくなる場合もあるようです。

我慢し続けるという負の連鎖

こうしたブラックな体質の企業で働いていると、負の連鎖に巻き込まれてしまう可能性が高くなります。

まず心配なのは「過労による病気」です。長時間労働やパワハラに耐えることにより、うつ病などの心の病気や、胃潰瘍などを発症することもあります。

また、病気がきっかけで長期療養を余儀なくされたり、働くことに恐怖感を感じて社会復帰ができない状況に陥ったり、それだけでは済まず追い詰められて自らの命を絶つ人も。

さらに、低収入で働いている場合、「ここをクビになってこれ以上生活が苦しくなるのが怖い」という気持ちから、劣悪な環境でも我慢しがちです。

そこに追い討ちをかけるように「おまえは仕事ができないから、よそに行っても使い物にならない」などというパワハラ発言をされれば、本当は転職をしたいのに挑戦できない精神状態になってしまう場合もあります。このような悪循環で低収入から抜け出せないという不幸もあるのです。