この記事の読みどころ
- 消費税増税実施の判断材料となるのが1-3月期GDPです。
- 1-3月期のGDP(年率換算)の市場予想は+0.4%です。
- 12月8日(木)発表予定の7-9月期GDP(改定値)から新基準に見直しとなります。
消費税増税実施の判断材料となる1-3月期GDP
GDPは外国人投資家が海外投資を判断する際、最初にチェックする重要なデータですが、5月18日(月)8:50発表予定の1-3月期GDPは、来年4月導入予定の消費税増税実施の判断材料となるため、大いにマーケット関係者の注目を集めそうです。
1-3月期GDP(年率換算)の市場予想は+0.4%
1-3月期のGDP(年率換算)の市場予想は+0.4%です。特に、今回のGDP発表日には、「1億総活躍プラン」が公表される予定となっているため、市場予想を大幅に下回る内容となった場合、来年4月導入予定の消費税増税実施も見送られ、大規模財政出動の思惑がマーケットに広がるかもしれません。
12月8日(木)発表予定の7-9月期GDP(改定値)から新基準に見直しへ
もう1つ意識しておきたいのが、GDPの算出基準の変更に関する話です。
GDPは、国連が定めた「国民経済計算(SNA)」を基準に算出されます。その国連は2009年から新基準を提案しており、主要先進国は既に導入済ですが、日本は今のところ新基準を導入しておらず、12月8日(木)発表予定の7-9月期GDP(改定値)から新基準を導入する見込みです。
この新基準では、「費用」としてGDPから除外していた企業の研究開発費を「投資」としてGDPに計上することが可能になるので、日本のGDPも過去に遡り増加する見通しです。
【参考情報】日本の国内総生産(GDP)の基礎知識
そもそもGDPとは
GDPについての説明は、過去に筆者が執筆した記事を参考にしていただければと思います。
なお、12月8日(木)発表予定の7-9月期GDP(改定値)から導入される新基準では、企業の研究開発費に加え、防衛装備費、不動産仲介手数料、特許使用料もGDPに計上される予定です。
※元データの確認は、内閣府のウェブサイトをご参照ください。