そして腹いっぱいに息を吸い込み、「おい、何考えてんだ! 参加するって言ったのはお前だろ? 体調ぐらい直前にならないとわからないのか? 予約もしてるんだぞ、どうすんだ!」と大声で言います。

重要なのはこの後なので、怒声はこの一瞬だけ。あとは優しい口調に「いきなり」戻ることがポイントです。

「……まぁ、体調が悪いのなら仕方がないね。ゆっくり休んで、明日の仕事に備えなさい」と、ありったけの優しさでつけ加えます。この一瞬の変わり方が大切で、差が激しいほど「あの人普段は優しいけど、怒らせるとヤバイかも…」と思わせることができるといいます。 

この方法には、ポーランドのオポーレ大学が1998年に論文で提唱した「FTR法」というテクニックが使われており、「恐怖から安心」という心理状態にすることで人を上手く動かしやすくなる手法だということです。

おわりに

モンスター部下に悩む上司も多いようですが、なめられたままだと仕事が回らなくなるリスクもあります。パワハラと言われてしまうのが怖くても言うべきことはきちんと伝えるべきですし、上司と部下という線引きは必要です。

今回紹介したテクニックで「あの人を怒らせると大変だ」と思わせることができれば、部下の態度が変わるかもしれません。一度印象づければあとは穏やかに仕事をすることができるので、ここぞというときに試してみてはいかがでしょうか。

【参考】『仕事は嫌いじゃないけど、人間関係がめんどくさい! 上司・同僚・部下を思い通りに操る心理術

LIMO編集部