3. 【12月の前に確かめたいこと】出せる金額、手続きの時期、税とリスク
では、12月を前に何を確かめておけばよいのでしょうか。ここからは、改正の前に確かめておきたいことを整理していきましょう。
3.1 掛金を見直すときは、手元に残すお金から決める
「ボーナスも出るし、思い切って増やそうかな」—そんな気持ちになる時期かもしれません。掛金を見直すときは、まず生活費の何か月分を手元に残すかを決め、そのうえで毎月出せる金額を考える順番にしておくと迷いにくいでしょう。
自分がいくらまで出せるのかは、勤め先の制度や働き方によって変わることがあります。勤務先の担当部署や、加入している金融機関の案内で確かめておくと安心です。
3.2 e-iDeCoは11月30日17時から12月1日8時までメンテナンス
iDeCo公式サイトは、2026年11月2日にお知らせを出しました。それによると、e-iDeCoの「オンライン手続き」は11月30日17時から12月1日8時までメンテナンスの予定で、アカウントは早めに作っておくよう案内されています。
「手続きは12月になってからでいいかな」と思っていると、混み合う時期にあたるかもしれません。メンテナンスの時間帯は手続きができないため、余裕をもって進めたいところです。必要な準備は、11月のうちに済ませておくと安心でしょう。
3.3 夫婦それぞれの掛金を並べてみる
夫婦それぞれが加入している場合は、2人分の掛金を合わせた1年分の金額を出しておくと、家計全体での重さがつかみやすくなります。片方だけが上限まで掛けるより、2人で分けるほうが続けやすいこともあるでしょう。2人の受け取る時期の予定もあわせて並べておけば、老後の家計の見通しも描きやすくなりそうです。
3.4 税の負担と、手元に残すお金
掛金は全額が所得控除の対象ですが、税の負担がどれだけ軽くなるかは所得などによって違う点に注意が必要です。
原則60歳まで受け取れないことも踏まえて、生活費や急な出費に備えるお金とは分けて考えましょう。年末に1年分の掛金を振り返り、来年も同じ金額で続けられるかを考えておくと、見直しもしやすくなるでしょう。
4. まとめにかえて
毎月の掛金を1年分にすると、月6万2000円では74万4000円になります。20年続けると1488万円です(いずれも筆者の計算)。金額を年数で見ると、家計に与える重さが具体的に見えてきます。
とはいえ、上限が上がったからといって、掛金を増やすかどうかは家計の状況しだいと考えられます。今の暮らしに必要なお金と老後に向けたお金のバランスを考えて、わが家に合った金額を決めていきましょう。
12月の手続きが混み合う前に、今の掛金と家計の見通しを一度確かめておくと、年が明けてからも落ち着いて続けられそうです。
参考資料
- 厚生労働省「2026年12月からiDeCoがパワーアップ! 制度改正の3つのポイント」
- 厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」
- 国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト「制度改正について」
- 国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト「手続関連のお知らせ」
宮野 茉莉子