2.2 ひとり暮らしの高齢者のいる世帯の貯蓄と負債
単身世帯のうち高齢者のいる世帯は、貯蓄が1632万9000円、年間収入が209万3000円、負債が22万3000円でした。集計した世帯数(概数)は5520世帯です。
ひとり暮らしの場合は、収入も支出も、ひとり分の家計の中で組み立てていくことになります。離れて暮らす親の家計を考えるときは、毎月の生活費とあわせて、まとまった出費にどう備えているかも確かめておきたいところです。
3. 【わが家の貯蓄を見直す】口座・保険・借入金を書き出して、老後の家計の見通しを立てる
表の数字は、あくまで多くの世帯の平均です。わが家の貯蓄と比べるときは、まず自分たちのお金がどこに、どれだけあるのかを整理するところから始めてみましょう。
3.1 口座と保険を、一覧にまとめる
使っている金融機関の口座や、加入している保険を書き出しておくと、貯蓄の全体がつかみやすくなります。長く使っていない口座や、内容を忘れている保険が見つかることもあるでしょう。
インターネットだけで取引している口座は、紙の通帳がないことも多いので、金融機関の名前だけでもメモに残しておくと安心です。
3.2 借入金やローンの残りと、返し終わる時期を確かめる
住宅ローンやカードの分割払いなど、返し終わっていない借入金がないかも確かめておきましょう。返済予定表や、毎月の引き落としの明細が手がかりになります。返し終わる時期が分かると、その後の家計の見通しも立てやすくなります。
3.3 介護や住まいの修繕など、先々の出費を書き出す
毎月の生活費だけでなく、介護が必要になったときの費用や、住まいの修繕、家電の買い替えなど、まとまった出費も書き出しておきましょう。いつごろ、いくらくらいかかりそうかを見積もっておくと、貯蓄をどの順番で使うかも考えやすくなります。
3.4 書類の置き場所だけは、家族に伝えておく
中身や金額まで家族に話す必要はありませんが、通帳や保険証券、書き出したメモをどこにしまっているかだけでも伝えておくと、いざというときに家族が困りにくくなります。
4. まとめにかえて
二人以上の世帯のうち高齢者のいる世帯の貯蓄は、65歳以上の夫婦のみの世帯で2191万7000円、高齢者夫婦と未婚の子供の世帯で2114万2000円でした。本記事では、世帯の形ごとの負債と、ひとり暮らしの高齢者のいる世帯の数字も並べました。
紹介した金額はいずれも平均で、家庭ごとの事情によって幅があります。数字は目安として受け止め、まずはわが家の口座や保険、借入金を書き出すところから始めてみてはいかがでしょうか。これからの家族の暮らしを考える、最初の一歩にしていきましょう。
親の世代と子の世代では、お金の話を切り出すきっかけがなかなか見つからないものです。年末や帰省の機会など、家族が顔をそろえる時期を、書類の置き場所を話し合う日にしてみるのもよいでしょう。
参考資料
- 総務省統計局「令和6年全国家計構造調査」第6-86表 世帯区分、高齢者世帯類型、年間収入階級別世帯数分布、年間収入額、資産現在高、貯蓄現在高、負債現在高-全国(2026年10月30日公表)
- 総務省統計局「令和6年全国家計構造調査 用語の解説」
宮野 茉莉子