4. 老衰の統計、男女で何が違う?数字を読むときの3つのポイント
1ページ目で紹介した老衰の数字は、読み方によって受け取る印象が変わります。
人口動態統計の数字を見るときに押さえておきたいポイントは3つです。
4.1 ポイント1:死因順位は「主要な死因」を選んで並べたもの
厚生労働省の死因順位は、すべての病名を並べたものではありません。
同統計の注記によると、「死因簡単分類表」から主要な死因を選んだ分類項目で順位を付けています。順位だけでなく、死亡数や割合もあわせて確認すると実態をつかみやすくなります。
4.2 ポイント2:13.5%は「亡くなった人全体」に占める割合
老衰の13.5%は、令和7年に亡くなった158万9533人に占める割合です。
人口全体のうち老衰で亡くなる人の割合ではない点に注意しましょう。人口10万人あたりで示す「死亡率」とは分母が異なるため、比べるときは指標をそろえることが欠かせません。
4.3 ポイント3:女性では老衰が死因の第2位
男女別に見ると、老衰の位置づけには大きな差があります。
同統計の数字は次のとおりです(割合は、男女それぞれの死亡総数に占める割合です)。
- 男性:6万1736人・7.6%で第3位(前年は5万8793人・7.2%)
- 女性:15万2976人・19.6%で第2位(前年は14万8094人・18.8%)
女性の老衰による死亡は15万2976人で、男性の約2.5倍です。女性の第1位は悪性新生物<腫瘍>の16万906人(20.6%)で、老衰との差は7930人にとどまります。
男女とも、老衰による死亡数と割合は前年より増えました。
男性は2943人、女性は4882人の増加で、合わせると総数の増加分7825人と一致します。
5. まとめにかえて|葬儀は「表示額」より「見積書の明細」で確認を
令和7年の人口動態統計では、老衰で亡くなった人が21万4712人となり、前年より7825人増えました。
一方、国民生活センターには葬儀サービスの相談が年900件前後寄せられ、2025年度は52.6%が「高い」という相談でした。
大切な家族を見送った直後は、悲しみのなかで気持ちの整理もつかないまま、時間に追われて葬儀社や葬儀の内容を決めることになりがちです。
親の最期について話すのは、気が重く感じられるかもしれません。それでも、元気なうちに本人の希望をそっと聞いておく、複数の葬儀社の情報を集めておくといった準備が、いざというときの判断を支えてくれます。
依頼するときは、広告の金額だけで決めず、見積書を受け取って含まれる項目と追加料金を確認してください。納得して送り出すための大切なひと手間です。
契約や料金で困ったときは、1人で抱え込まず、消費者ホットライン「188」から最寄りの消費生活センター等に相談できます。