3. 加入件数は約2095万件、前受金残高は2兆円超
互助会は一部の地域だけの仕組みではありません。
2026年2月13日に経済産業省が公表した「第1回前受金役務利用検討会 事務局説明資料」によると、2025年3月末時点で全国の許可事業者は231社、前受金残高は2兆3786億円、加入件数は2094万9000件にのぼります。
- 2021年3月末:241社、前受金残高2兆4778億円、加入件数2240万6000件、取り崩し1605億円
- 2022年3月末:240社、前受金残高2兆4669億円、加入件数2206万7000件、取り崩し1716億円
- 2023年3月末:238社、前受金残高2兆4421億円、加入件数2168万3000件、取り崩し1761億円
- 2024年3月末:236社、前受金残高2兆4125億円、加入件数2128万6000件、取り崩し1747億円
- 2025年3月末:231社、前受金残高2兆3786億円、加入件数2094万9000件、取り崩し1714億円
加入件数は5年間で緩やかに減り、前受金残高も2兆4778億円から2兆3786億円になりました。
取り崩しは、葬儀・結婚式などの施行や解約によって年度ごとに減った前受金の額で、毎年1600億〜1700億円台で推移しています。なお、加入件数は契約の件数で、加入している人数とは一致しません。
4. 解約前に知っておきたい「国のルール」4つ
互助会を監督する経済産業省は、2026年4月28日に「割賦販売法(前払式特定取引)に基づく監督の基本方針-冠婚葬祭互助会編-」の改正を公表しました。
この監督方針の「契約の解除」の項目には、解約の申出があったときに事業者が守るべき対応が示されています。読者が押さえておきたいルールは次の4つです。
4.1 1. 返金は申出から45日以内が原則
監督方針では、解約返戻金を、約款に定めた手続きによる申出があった日から45日以内の一定の期間内に払い戻すことを求めています。起算日は、解約手続きの書類が最初に提出された日です。
ただし、必要な書類が足りない、書類に重要な記載漏れがあるなど合理的な理由がある場合は、45日を超えても問題にならないとされています。
見落としやすいのが契約の時期です。近畿経済産業局は、45日以内の返金を「平成13年4月以降の契約」について義務づけられたものと説明しています。親が2001年3月以前に加入した古い契約では、返金時期の定めが異なる可能性があるため、約款を確認したうえで事業者に返金時期を確かめましょう。
4.2 2. 来店が難しければ訪問や郵送でも
「高齢で店舗まで行けない」「遠方に住んでいて来店できない」という悩みもあるでしょう。
監督方針では、来店による手続きが難しいという申出があった場合、事業者による訪問や郵送など、来店しなくてよい手続きを認めるといった柔軟な対応を求めています。郵送で手続きできないか、加入先に相談してみてください。
4.3 3. 加入者証をなくしても再発行手数料は取らない
親の加入者証(会員証)が見つからないケースもあるでしょう。
監督方針は、加入者証を紛失した人が解約を希望する場合、再発行手数料を徴収しないよう求めています。
4.4 4. 振込手数料の負担は約款で明確に
解約返戻金を口座に振り込んでもらう際、振込手数料をどちらが負担するのかも確認しておきたい点です。
監督方針では、口座振込にかかる手数料の負担の有無を約款で明確にするなど、適切に行うことを求めています。
なお、2〜4の3項目は、法令に規定はないものの、消費者の利益を守るために事業者に求められる事項という位置づけです。また監督方針は、行政機関に寄せられる消費者からの苦情は依然として解約手数料に関するものが多いとの認識を示しました。