2. 100万円分なら、半年分の利子は税引前で900円増える見通し

変動10年の利子は、半年ごとに「額面×年率÷2」で計算されます。100万円分を持っている場合の半年分の利子を、利率ごとに並べると次のとおりです(編集部の試算)。

  • 年1.67%(2026年6月16日から12月15日):税引前8350円、税引後約6653円
  • 年1.85%(2026年12月16日から2027年6月15日・見通し):税引前9250円、税引後約7370円

税引前で900円、税引後で約717円増える計算です。税引後の金額は、利子に20.315%の税金がかかることをふまえて、財務省が回号ごとに示す税引後の利率から求めました。実際の受取額は、金融機関での端数の扱いなどで多少ずれることがあります。

10年国債の入札の結果だけを見ると、平均利回りは10月6日の3.101%から11月5日は2.768%に下がり、新しく買う人の利率も前月を下回りました。

ただし、5月・11月募集分を持っている人にとっては、前回の見直しで決まった年1.67%と比べることになるため、今回の見直しは引き上げになる見通しです。

11月6日の正式な公表で、年1.85%が確定するかを確かめる必要があります。5月・11月に募集された変動10年を持っている人は、公表後に財務省の発行条件のページで自分の回号を開き、「令和8年12月16日から」の行に載る利率を確かめてみましょう。

次は、10月募集分など、ほかの月に募集された変動10年の利率がいつ見直されるのかを見ていきます。

3. 10月募集分(年2.05%)の利率は2027年5月15日まで変わらない

変動10年は、募集月によって基準金利の決定月が異なります。11月5日の入札で次の利率が決まるのは、決定月が「5月及び11月」の回号と、11月募集分の第200回債です。

10月募集分(第199回債)の決定月は「毎年4月及び10月」です。11月16日に発行され、初回の2026年11月16日から2027年5月15日までは年2.05%(基準金利3.10%)が適用されます。次の利率は、2027年4月の入札で決まります。

4月募集分(第193回債)も決定月は「毎年4月及び10月」で、利払日は5月15日と11月15日です。12月募集分(第189回債)は「毎年6月及び12月」で、利払日は1月15日と7月15日です。

このように、決定月は利払日の前月にあたります。11月5日の入札の結果は、ほかの決定月の回号の利率には影響しません。自分の回号の決定月は、財務省の発行条件のページで確かめられます。

4. まとめ

5日の10年国債の入札で、変動10年の基準金利は2.80%となり、利率は年1.85%となる見通しです。11月募集分の初回の利率は、10月募集分の年2.05%から下がる見通しです。

一方、決定月が5月・11月の回号では、12月16日からの半年の利率が年1.67%から年1.85%に上がる見通しです。100万円分なら、半年分の利子は税引前で900円増える計算になります。

変動10年は市場の金利に合わせて利率が動き、どれだけ下がっても年0.05%を下回りません。持っている人は、11月6日の公表後に自分の回号の次の利率を確かめ、どの月の入札で利率が決まるのかもあわせて把握しておきましょう。

※本記事の試算は、記載した利率をもとにした目安であり、実際の受取額を保証するものではありません。2026年12月16日からの利率は、11月6日の財務省の公表前の見通しです。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品の売買を助言・推奨するものではありません。

参考資料

高原 祥子