国債の利子には、必ず税金がかかると思われがちです。ところが、特別マル優を使うと、一定の要件を満たす人は、国債の利子が額面350万円まで非課税になります。
富裕層や法人のお客さまの資産運用のご相談を受けていた経験からお伝えすると、国債の利子にかかる税金は、利率の高さに比べて見落とされやすく、購入の前に確かめておきたいテーマです。
ここでは、国税庁と財務省の資料をもとに、特別マル優の対象と手続きを整理し、令和8年11月募集分の個人向け国債(固定5年)を額面350万円で持った場合の利子の税金が、年いくらになるかを試算します。
※制度は国税庁「No.1313 障害者等のマル優(非課税貯蓄)」(令和8年4月1日現在法令等)、利率は財務省の報道発表「個人向け国債の発行条件等」(令和8年11月6日)をもとにしています。いずれも2026年11月6日に確認しました。
1. 特別マル優とは?国債の利子が、額面350万円まで非課税になる制度
国税庁によると、預貯金や公社債などの利子は、原則として所得税及び復興特別所得税15.315パーセントと地方税5パーセントが源泉徴収されます。合わせると20.315パーセントです。
特別マル優は、障害者等の少額公債の利子の非課税の通称です。国債と地方債の額面の合計が350万円までの利子が、非課税になります。
- 【対象の公債】国債および地方債(額面の合計額350万円まで)
- 【預貯金のマル優との関係】預貯金などの少額預金の利子の非課税(元本の合計額350万円まで)とは別枠
個人向け国債も国債なので、特別マル優の対象です。
2. 国債の利子が非課税になる人は?国税庁は「障害者」と「その他の人(妻)」の2つの区分を示す
国税庁によると、対象は、国内に住所のある個人で「障害者等」に該当する人です。区分は次の2つです。
- 【障害者】身体障害者手帳の交付を受けている人や、障害年金を受けている人など、一定の要件を満たす人
- 【その他の人(妻)】遺族年金や寡婦年金を受けている妻など、一定の要件を満たす人
令和3年4月1日以後は、労災保険の複数事業労働者傷病年金・障害年金・遺族年金を受けている人も、対象に加わりました。遺族年金の場合は、妻に限られます。要件を満たすかどうかは、国税庁や取り扱う窓口に確かめる必要があります。