家事と育児をしていると毎日が目まぐるしく過ぎていきます。たまにはゆっくりしてみたい…そんな妻の横には、今日ものんびり自分のペースで過ごす夫の姿が。「私の気持ちなんてわからない!」と爆発寸前ですが、実は夫側も「俺の気持ちわかってる?」と言い分があるようです。

ズレた気遣いと他人事の姿勢

働くママの夕方はとにかく多忙です。保育園のお迎えから夕食の準備まで、まさに戦争のよう。そんな猫の手も借りたい状況の中、たまたま早く帰ってきた夫。子供のバックから荷物のひとつも出してくれたら…妻の願いはそんな小さなものだといいます。しかし夫は「みんな疲れてるからアイス買ってきてあげるね」とコンビニへと一人出かけていってしまいました。

子供たちは大喜び。今必要なのはそんなことではない、と妻はガッカリしたそう。ママとしては一分でも早く子供たちを寝かせて明日に備えたいところなのに、夫のアイスというアイテムにより子供たちは興奮し、その日は遅くまで起きていたといいます。

このご夫婦のように「明日に備えたい妻」と「今を充実させたい夫」というのは夫婦間でよく起こるすれ違いです。妻が一週間の事を考えて動いているのに対し、夫はその瞬間ごとに行動しがち。その根底にあるのが夫は単発要因であるがゆえ何かあっても困るのは妻という、家事や育児に対する無意識の他人事感覚ではないか、と妻たちはいいます。

家庭において妻はどこまでいっても当事者です。妻たちは時にはつまらないけれどやらなくてはいけないことや叱らなければいけない場面に出くわします。一人で何もかもすることはとても孤独です。そんな時に悩みや葛藤を夫と共有できれば。先ほどの妻はそう呟いていました。

怒る妻に対する夫の気持ち

一緒に過ごす家庭でありながらもいつまでたっても他人事で無関心でいる夫。妻たちのイライラはつのる一方です。しかし、本当に夫は家庭に対し無関心なのでしょうか。妻と2人の息子と暮らす男性に話を聞きました。

「妻は事あるごとに『いつもあなたは他人事だ』といいます。でも、実際はそうではないんです。何度か妻を助けようと手伝ったことがあるのですが、妻はいつも『いまはそれじゃない』を繰り返すばかり。主体的に、といわれたので自分なりに家のことを考え作業を組み立ててみたものの、妻のように要領よくこなせるはずもありません。会社のように役割が決まっていて自分がメインのものがあれば僕だって上手に動けます。

結局、家庭は彼女の領域なんですよね。それなので僕は彼女の邪魔をしないように、静かに息をひそめているんです。ただ、あまり役に立っていない自覚と彼女が頑張っているということは重々承知しており、妻には感謝の気持ちでいっぱいです」

夫の無理解を嘆く妻たちですが、実は夫の芽を摘んでいるのは他でもない妻である可能性もある、と男性側は感じているようです。

「察してほしい妻」と「言わなくても伝わっていると思っている夫」