親の介護が重くなり、特別養護老人ホーム(特養)への入所を考える家族は少なくありません。特養の新規入所は、原則として要介護3以上が対象です。

ただし、要介護1・2でも、やむを得ない事情があれば、特例として入所を申し込める場合があります。入所後の費用も、居住費や食費がかかるため、月額の目安を知っておくと準備しやすくなります。

この記事では、特養の入所の対象と特例入所の要件、要介護5の月額の目安を整理します。

1. 特別養護老人ホームの新規入所は原則要介護3以上。所得制限はない

特養の新規入所は、原則として要介護3〜5の人が対象です。国の指針では、入所の必要性は介護の必要の程度や家族等の状況などをもとに判断するとされており、所得は入所の要件になっていません。

横浜市の案内でも、特養の入所は原則、要介護3〜5の認定を受けていて、入院加療の必要がない人が対象で、所得制限はないと明記されています。千葉市の案内も、施設への入所は原則として要介護3〜5の人に限られると説明しています。

1.1 要介護1・2は、居宅での生活が困難な場合に限り特例入所の対象になる

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要介護1・2の特例入所で考慮される4つの事情

出所:厚生労働省「指定介護老人福祉施設等の入所に関する指針について」、横浜市「特別養護老人ホームの入所」をもとにLIMO編集部作成

要介護1・2でも、居宅での日常生活が困難なことについてやむを得ない事情がある場合は、特例的に入所が認められます。厚生労働省が示す国の指針では、考慮する事情として次の4つが挙げられています。

  • 認知症があり、日常生活に支障を来す症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られる
  • 知的障害や精神障害等があり、同様の症状・行動や意思疎通の困難さなどが頻繁に見られる
  • 家族等による深刻な虐待が疑われ、心身の安全・安心の確保が困難な状態にある
  • 単身世帯や、同居家族の高齢・病弱などで家族の支援が期待できず、地域の介護サービスや生活支援も不十分である

国の指針は、地域の実情を踏まえて、各自治体が必要と認める事情があればそれも考慮するとしています。千葉市の案内では国と同じ4つが挙げられ、横浜市のページでは、これに「上記以外の理由で、在宅生活が著しく困難で、特養への入所が必要と思われる」場合を加えた5つの状況が示されています。要件の細かい扱いは、市区町村で異なる場合があります。