3. 通帳に振り込まれる額は支給額より少ない、介護保険料など4つが天引きされる場合がある
ここまでの額は、税金や保険料を差し引く前の支給額です。実際に通帳に入る額は、これより少なくなる人が多くいます。
3.1 年金から天引きされるもの
日本年金機構によると、年金から次の保険料や税金が差し引かれる(特別徴収される)場合があります。
- 介護保険料:65歳以上で、年金を年18万円以上受け取っている人
- 国民健康保険料(税):65歳以上75歳未満で、介護保険料と同じ年金を受け取っている人
- 後期高齢者医療保険料:75歳以上の人など
- 個人住民税と森林環境税:65歳以上で、老齢基礎年金などを年18万円以上受け取っている人
国民健康保険料(税)や後期高齢者医療保険料は、介護保険料との合計が年金の2分の1を超える場合は天引きされません。天引きの額は市区町村が決めるため、住んでいる地域や所得によって変わります。
このほか、年金の額によっては所得税も差し引かれます。2か月分の支給額が同じでも、通帳に振り込まれる額は人によって違うことがわかりますね。
3.2 天引きの額は支払月ごとに変わることがある
天引きされる額は、年度の途中で変わることがあります。市区町村が保険料や税額を決め直すためで、各支払月の天引きの額は、市区町村から届く通知で確かめられます。
日本年金機構によると、介護保険料と個人住民税・森林環境税は、本人の希望で年金からの天引きをやめることはできません。国民健康保険料(税)と後期高齢者医療保険料は、お住まいの市区町村に相談するよう案内されています。
なお、複数の年金を受け取っている人は、決められた順番に従って、そのうち1つの年金から天引きされます。12月15日に複数の振込がある人は、どの年金から差し引かれているかも確かめてみてください。
4. 12月15日の振込額は「年金振込通知書」とねんきんネットで確かめる
自分の12月15日の振込額は、手元の書類で確かめられます。
日本年金機構は、毎年6月に「年金振込通知書」を送っています。6月から翌年4月までの各支払月に振り込まれる額が書かれていて、振込額や口座に変更がなければ、その後の支払月には送られません。
年金振込通知書には、年金の支払額から社会保険料や所得税などを差し引いた振込額が載っています。6月に届いた通知書を残しているなら、12月の欄を見てみてください。
通知書が見当たらないときは、日本年金機構の「ねんきんネット」でも確かめられます。天引きの額について分からないことがあれば、お住まいの市区町村や年金事務所に問い合わせてみてください。
※本記事は2026年11月5日時点の情報をもとにしています。年金額や天引きの額は、人によって異なります。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「主な行事・通知書発送の年間予定表(2026年4月1日~2027年3月31日)」
- 日本年金機構「振込月が6月からとなっているのはどうしてですか。」
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税および森林環境税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 日本年金機構「介護保険料、後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)、個人住民税および森林環境税が、年金から特別徴収(天引き)されているのですが、やめることはできませんか。」
- 日本年金機構「年金振込通知書は、年金支払月に必ず送付されますか。」
中本 智恵