2. 全地方公共団体の平均は、平成5年の102.4から、近年は99前後で推移

全地方公共団体平均のラスパイレス指数の推移2/3

全地方公共団体平均のラスパイレス指数の推移(一般行政職、各年4月1日現在)。平成5年102.4、平成10年101.3、平成15年100.1、平成20年98.7、平成30年99.2、令和5年98.8、令和6年98.8、令和7年98.9。平成25年は国の給与削減措置の影響で106.9、削減措置が無いとした場合の参考値は98.8。

出所:総務省「令和7年地方公務員給与実態調査結果」をもとにLIMO編集部作成

全地方公共団体平均のラスパイレス指数は、平成5年の102.4から、平成10年に101.3、平成15年に100.1と下がり、平成20年には98.7になりました。その後は、平成30年が99.2、令和5年と令和6年が98.8、令和7年が98.9と、99前後で推移しています。

総務省は、近年は国家公務員の給与の引上げ改定が行われているなかで、この指数が一貫して99前後で推移していることから、地方公務員の給与でも国と同様に引上げ改定が行われていることがうかがえるとしています。

平成25年は、全地方公共団体平均が106.9と高くなっています。これは、国家公務員の時限的な(2年間)給与の削減措置があったためです。削減措置が無いとした場合の参考値は98.8で、近年と同じ水準でした。指数は、地方の給与だけでなく、比べる相手である国の給与の動きによっても変わります。

3. 100を下回る団体は1583団体。町村は926団体のうち894団体

ラスパイレス指数が100未満の団体数3/3

ラスパイレス指数が100未満の団体数(一般行政職、令和7年4月1日現在)。都道府県は47団体中30団体、指定都市は20団体中8団体、市は772団体中628団体、町村は926団体中894団体、特別区は23団体中23団体。全地方公共団体では100未満が1583団体、100以上が205団体。

出所:総務省「令和7年地方公務員給与実態調査結果」をもとにLIMO編集部作成

平均だけでなく、団体ごとの指数の分布もみると、ラスパイレス指数が100未満の団体は、全地方公共団体で1583団体です。内訳は、都道府県が47団体のうち30団体、指定都市が20団体のうち8団体、市が772団体のうち628団体、町村が926団体のうち894団体、特別区が23団体のうち23団体(全団体)です。

100以上の団体は205団体で、内訳は都道府県が17団体、指定都市が12団体、市が144団体、町村が32団体です。同じ団体区分のなかでも、団体ごとに水準は異なります。

4. ラスパイレス指数を見るときに気をつけたい3つの点

4.1 1.比べているのは「給料月額」。手当やボーナスは含まれない

総務省の調査では、ラスパイレス指数は、国の俸給月額に対する地方の給料月額の比較です。扶養手当や地域手当などの手当、期末手当・勤勉手当(ボーナス)は含まれません。そのため、手当を含めた年収の水準を表す数字ではありません。

4.2 2.一般行政職の指数で、警察職や教育職などは含まれない

この指数は一般行政職についてのものです。警察職、消防職、教育職など、ほかの職種の水準を示す数字ではありません。また、60歳に達した日後の最初の4月1日以後に、本来の給料月額の7割水準に設定される職員は、算出から除かれています。

4.3 3.指数が低いことは、そのまま「安い」「高い」を意味しない

指数は、学歴や経験年数をそろえたうえで、国の給料月額と比べた数字です。生活費や働きやすさなど、給与以外の条件までを含めて高いか低いかを判断するものではありません。実際の給与は各自治体の条例などで決まるため、自分の勤務先の水準や手当の対象は、所属する自治体の人事・給与担当部署が公表している情報で確認してください。

5. まとめにかえて|地方公務員の給料月額は、国を100として98.9の水準

令和7年4月1日現在、一般行政職のラスパイレス指数は全地方公共団体の平均で98.9でした。団体区分別では、指定都市が99.8、都道府県が99.7、市が98.7、特別区が97.9、町村が96.7です。近年は99前後で推移しており、100を下回る団体は1583団体、100以上の団体は205団体でした。

この指数は給料月額の比較で、手当やボーナスは含まれません。年収の水準を考えるときは、手当やボーナスの別の資料もあわせて確認してください。

参考資料

池上 翠