国家公務員の給与は、令和8年10月9日の閣議決定で、人事院勧告どおり引き上げられることになりました。人事院が示した民間給与との差は、月1万5056円(3.51%)です。国の給与が上がるなか、地方公務員の給与は国と比べて高いのか、低いのか。この疑問に答える指標が、総務省が毎年公表している「ラスパイレス指数」です。

総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査結果」によると、令和7年4月1日現在の一般行政職のラスパイレス指数は、全地方公共団体の平均で98.9でした。国の給与を100としたときの水準です。

本記事では、ラスパイレス指数の意味と、団体区分別の違い、近年の推移を整理します。

1. ラスパイレス指数とは?国を100としたときの、地方公務員の給料月額の水準

地方公務員の給与水準(国を100とした指数)1/3

地方公務員の給与水準。国を100とした一般行政職のラスパイレス指数(令和7年4月1日現在)。全地方公共団体平均は98.9、指定都市は99.8、都道府県は99.7、市は98.7、特別区は97.9、町村は96.7。

出所:総務省「令和7年地方公務員給与実態調査結果」をもとにLIMO編集部作成

総務省の調査では、ラスパイレス指数を、国の行政職俸給表(一)の適用職員の俸給月額に対する、地方公共団体の一般行政職の職員の給料月額を、学歴別・経験年数別にそろえて比較したものとしています。国の給与を100として、地方がどの水準にあるかを表します。

令和7年4月1日現在の団体区分別の指数は、次のとおりです。

  • 全地方公共団体平均:98.9
  • 指定都市:99.8
  • 都道府県:99.7
  • 市:98.7
  • 特別区:97.9
  • 町村:96.7

最も高い指定都市でも99.8で、国の100をわずかに下回っています。最も低い町村は96.7で、国より3.3ポイント低い水準です。特別区は前年より0.5ポイント下がり、町村は0.3ポイント、市は0.1ポイント上がりました。都道府県と指定都市は前年と変わりません。

1.1 一般行政職の平均給料月額は全地方公共団体で32万6911円。指定都市の33万1593円から特別区の30万6499円まで

同じ調査で、一般行政職の平均給料月額(令和7年4月分)は、全地方公共団体で32万6911円です。団体区分別には、指定都市が33万1593円、都道府県が32万9304円、市が32万8439円、町村が31万6446円、特別区が30万6499円となっています。

ただし、ラスパイレス指数は学歴や経験年数をそろえて比べた数字です。平均給料月額の高低は、職員の年齢構成などにも左右されるため、指数と平均給料月額の順位は一致しません。

地方公務員の給料月額は、学歴と経験年数をそろえて国と比べると、国を100としたときに全体の平均で98.9の水準です。団体区分によっても差があり、町村が最も低く、指定都市と都道府県が国に近い水準です。

次のページでは、近年の推移と、100を下回る団体の数、指数を見るときの注意点を解説します。