戸建てに住み続けると、外壁や屋根、水回りの工事が数年から十数年おきにかかります。戸建てを維持するこのお金を、賃貸に住み替えた場合の家賃と並べると、どのくらいの差になるのでしょうか。

富裕層や法人のお客さまの資産運用のご相談を受けていた経験からお伝えすると、戸建ての維持費は、毎月出ていく額と数年おきにまとまって出ていく額を分けて準備できているか、確かめておきたいテーマです。

ここでは、国土交通省と総務省の公的統計から、一戸建てのリフォーム1回の費用と、工事をする家が増える築年数を確かめ、民営借家の家賃と比べます。

※リフォーム費用は、国土交通省「令和7年度 住宅市場動向調査」の、三大都市圏で2024年度にリフォームをした一戸建ての世帯のリフォーム資金です。家賃は、総務省「令和5年住宅・土地統計調査」の借家(専用住宅)の1か月当たり家賃(全国)です。

1. 戸建てのリフォーム費用は1回いくら?一戸建ての平均は約172万円で、半数は85万円以下(三大都市圏・2024年度に工事をした世帯)

国土交通省「令和7年度 住宅市場動向調査」によると、三大都市圏(首都圏・中京圏・近畿圏)で2024年度にリフォームをした世帯のうち、一戸建ての世帯の値は次のとおりです。

  • 【リフォーム資金の平均】約172万円(171.63万円)
  • 【リフォーム資金の中央値】85万円
  • 【うち自己資金の平均】約143万円(リフォーム資金の約83%)
  • 【リフォーム前の住宅の平均築後年数】約29.7年
  • 【世帯主の平均年齢】約60.4歳

平均が中央値の約2倍になっています。増改築など金額の大きい工事が一部にあると、平均は中央値より高く出ます。半数の世帯は、85万円以下で工事を済ませています。

リフォームの内容(複数回答)は、一戸建てでは「住宅内の設備の改善・変更」が34.1%、「住宅外の改善・変更」が32.9%、「内装の模様替えなど」が24.8%でした。

前回のリフォームからの年数を見ると、一戸建てでは「今回が初めて」が32.9%、「5年以内」が26.0%、「5年超10年以内」が16.2%でした。工事が1回で終わらず、くり返し手を入れている家も多いことがうかがえます。