高校の授業料への支援制度が拡充されるなか、通信制高校に通う場合やこれから通うことを検討している場合、自分のケースにどのように適用されるのか分かりにくいと感じる方もいるのではないでしょうか。

文部科学省の資料(出典:学校基本調査、令和8年度速報値)によると、令和8年度の通信制高校の生徒数は311792人で、高校生全体の9.9%を占める計算です。

令和8年度からの新制度において、通信制高校の就学支援金や関連制度がどのような仕組みになっているのか、文部科学省の公表資料をもとに整理します。

1. 令和8年度から高校無償化はどう変わった?

令和8年度 就学支援金の支給上限額(年額)1/4

令和8年度 就学支援金の支給上限額(年額)。公立高校(全日制等)は11万8800円、私立高校(全日制等)は45万7200円、私立高校(通信制課程)は33万7200円

出所:文部科学省「高等学校等就学支援金等」(令和8年度新制度の概要)をもとにLIMO編集部作成

「高校無償化」と呼ばれる取り組みのうち、国の制度である高等学校等就学支援金は、授業料への支援です。本記事では国の制度を中心に整理しており、自治体ごとの独自の支援は含みません。

高等学校等就学支援金制度は、令和8年度から所得制限がなくなりました。文部科学省の資料によると、制度全体の支給上限額(年額)は、公立高校が11万8800円、私立高校(全日制等)が45万7200円です。

なお、国立高校については実質無償となるとされています。令和8年度の関連予算額は5824億円となっており、前年度の4074億円から1750億円(約43.0%)増加しました。

新制度の要件(国籍・在留資格など)を満たさない在校生は、経過措置の対象とされています。詳しくは文部科学省の資料でご確認ください。

2. 私立の通信制は年33万7200円が上限、全日制とは何が違う?

私立高校の就学支援金の上限額を考える際、通信制課程には全日制とは異なる上限額と算定の仕組みが適用されます。

全日制課程の私立高校では年額45万7200円が上限となるのに対し、私立の通信制課程の支給上限額は年額33万7200円です。本記事では私立の通信制課程を中心に整理しています。

公立高校の通信制課程の取り扱いは、文部科学省の「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」や在籍校でご確認ください。

令和8年度からの新制度では、就学支援金に所得制限がなくなりました。私立の通信制課程と全日制等の私立高校とでは、支給上限額に年額で12万円の差があります。

文部科学省の資料(学校基本調査、令和8年度速報値)では、通信制の生徒数は311792人で、高校生全体の9.9%を占めています。通信制に通う場合は、課程や設置者による上限額の違いをあらかじめ押さえておくと、制度を確認しやすくなります。

通信制課程の算定の仕組みと、授業料以外の教育費を支える制度について、次のページで見ていきます。