2. 【遺族厚生年金はいつまで?】子のない30歳未満の妻は5年間、条件を満たす妻の中高齢寡婦加算は40歳から65歳まで
遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた夫などが亡くなったときに、生計を維持されていた遺族のうち、優先順位のいちばん高い人が受け取ることができます。妻は、子があってもなくても対象です。
遺族基礎年金は子の有無で受け取れるかが決まるのに対し、遺族厚生年金は妻の年齢が受け取れる期間を左右する点が、2つの年金の違いといえるでしょう。
2.1 30歳未満で子のない妻は、受け取れる期間が5年間
日本年金機構の案内では、子のない30歳未満の妻は、遺族厚生年金を5年間だけ受け取れるとされています。夫が亡くなった当時30歳未満で子のない妻は、受け取る権利を得てから5年を過ぎると、権利がなくなります。
遺族基礎年金も受けていた妻が30歳になる前にその権利をなくした場合も、そこから5年を過ぎると遺族厚生年金の権利がなくなります。いずれも平成19年4月1日以降に夫が亡くなった場合の扱いです。
このほかの妻は、結婚したときや亡くなったときなど、受け取る権利がなくなる事情にあたらない限り、遺族厚生年金を受け取り続けます。
5年間という期間は、これからの暮らし方を整えるための時間といえそうです。仕事や住まいをどうするかを、年金が続くうちに少しずつ考えておくと、受け取りが終わったあとの家計にも慌てずに向き合いやすくなるでしょう。
2.2 中高齢寡婦加算は、40歳から65歳になるまで年63万5500円
条件を満たす妻が受け取る遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間、年63万5500円の中高齢寡婦加算が上乗せされます。夫が亡くなったときに40歳以上65歳未満で、生計を同じくする子がいない妻などが対象です。
40歳になったときに子がいて遺族基礎年金を受けていた妻が、子の年齢によって遺族基礎年金を受けられなくなったときも対象になります。夫が老齢厚生年金を受けていたなどの場合は、夫の厚生年金の加入期間が20年以上あることも条件です。
加算がつくかどうかで、毎年受け取る金額は大きく変わってきます。年金振込通知書などで、いま受け取っている年金に加算が入っているかを一度見ておきたいところです。遺族基礎年金が終わる時期と加算が始まる時期がつながるかどうかも、子の年齢から確かめておきましょう。
3. 【結婚したとき・65歳になったとき】遺族年金を受け取る権利がなくなる場合と、自分の年金との関係
遺族年金を受け取っている妻が結婚したとき(内縁関係を含む)は、受け取る権利がなくなります。
3.1 結婚・養子縁組のときは「遺族年金失権届」を出す
妻本人が亡くなったとき、結婚したとき、直系血族または直系姻族以外の人の養子になったときは、遺族基礎年金と遺族厚生年金を受け取る権利がなくなります。
結婚や養子縁組をしたときは、その日から遺族基礎年金は14日以内、遺族厚生年金は10日以内に「遺族年金失権届」を、年金事務所または街角の年金相談センターに出す必要があります。
再婚を考えるときは、遺族年金がなくなることも含めて、これからの家計を見ておくことが大切です。届け出の期限は短いので、手続きの流れも先に知っておくと安心でしょう。