3.1 通帳と証券口座、保険の書類から金額を集める

表の貯蓄には、普通預金や定期預金だけでなく、生命保険や株式、投資信託なども入っています。通帳の残高に加えて、証券口座の評価額や、保険の払い込んだ保険料の合計も集めると、表に近い形で合計できます。金額を集めるのは手間がかかりますが、一度一覧にしておけば、次からは数字を書きかえるだけで済みます。

夫婦それぞれの口座がある場合は、二人分を合わせて書き出しておきましょう。表は世帯ごとの数字なので、わが家も世帯の合計でそろえると見比べやすくなります。

書き出すときは、すぐに引き出せる預金、しばらく使う予定のない定期預金や保険、値動きのある株式や投資信託の3つに分けておくと、どのお金をいつ使うかを考えやすくなります。住宅ローンなどの借入れが残っている場合は、その残高も別の欄に書いておきましょう。

3.2 合計は、中央値と金額ごとの割合の両方で見る

合計が出たら、同じ年代の中央値と、金額ごとの世帯の割合を見てみましょう。平均だけで見ると、わが家の貯蓄が少なく感じることもありますが、中央値や分布と並べると、落ち着いて受け止めやすくなります。

大切なのは、数字の大きさそのものより、わが家の暮らしに必要な金額と手元の貯蓄のつり合いです。毎月の支出と年金などの収入も一緒に書いておくと、貯蓄をどのくらいのペースで使うかを考えやすくなるでしょう。

年金を受け取っている世帯なら、通帳の入金の記録から1回に受け取った金額を確かめられます。毎月の支出が収入を上回る分が、貯蓄から出ていく金額の目安になります。

出ていく金額の目安がわかれば、いまの貯蓄で何年分をまかなえるかを、わが家の数字で計算できます。住まいの修繕や車の買い替えなど、数年以内に予定している大きな支出があれば、その金額も書き添えておきましょう。

家計調査(貯蓄・負債編)は、四半期ごとにも結果が公表されています。書き出した一覧を残しておき、新しい結果が出たタイミングで、わが家の金額もあわせて書き直してみてはいかがでしょうか。

4. まとめにかえて

家計調査(貯蓄・負債編)の2026年4~6月期の結果から計算すると、貯蓄4000万円以上の世帯は、世帯主が60歳代の二人以上世帯で22.7%、70歳以上で19.9%でした。

貯蓄の中央値は、60歳代が1858万円、70歳以上が1663万円で、同じ年代でも貯蓄の金額には大きな幅があります。平均だけでなく、中央値や金額ごとの割合もあわせて見ると、年代の数字を落ち着いて受け止められるでしょう。

これからの暮らしに向けて、まずはわが家の貯蓄を種類ごとに書き出すところから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

宮野 茉莉子