60歳を過ぎると、まわりの家庭が貯蓄をどのくらい持っているのか、気になる場面も増えてくるかもしれません。手元の貯蓄をこれからどう使っていくかを、考え始める時期でもあるでしょう。
2026年10月23日、総務省統計局は家計調査(貯蓄・負債編)の2026年4~6月期の結果を公表しました。二人以上の世帯を世帯主の年齢と貯蓄の金額で分けた表から計算すると、世帯主が60歳代の世帯のうち、貯蓄が4000万円以上の世帯は22.7%、70歳以上の世帯では19.9%でした。
この記事では、世帯主が60歳代と70歳以上の世帯を並べて、貯蓄4000万円以上の世帯の割合と、貯蓄の平均・中央値を確かめます。
ほかの年代も含めた一覧と、貯蓄の金額ごとの分かれ方もあわせて見ていきます。
1. 【60歳代と70歳以上】貯蓄4000万円以上の世帯は、60歳代で22.7%、70歳以上で19.9%
第8-30表は、二人以上の世帯を貯蓄現在高の階級に分けて、世帯主の年齢階級ごとの世帯数などを示した表です。この表の貯蓄は、預貯金に加えて、生命保険や株式、投資信託などを合わせた金額です。表では貯蓄の金額を19の階級に分けていて、いちばん上の階級が4000万円以上です。
1.1 貯蓄4000万円以上の世帯の割合
- 世帯主が60歳代:22.7%
- 世帯主が70歳以上:19.9%
60歳代と70歳以上の差は2.8ポイントです。どちらも二人以上の世帯の数字で、一人暮らしの世帯は入っていない点に気をつけたいところです。
また、この数字は2026年4~6月期の結果です。1年間の平均の結果とは時期が違うので、ほかで見かけた数字と比べるときは、どの時期の結果かを確かめておきたいところです。
1.2 60歳代と70歳以上の貯蓄の平均と中央値
- 世帯主が60歳代:平均2839万円、中央値1858万円
- 世帯主が70歳以上:平均2629万円、中央値1663万円
中央値は、貯蓄が0の世帯を除き、貯蓄の少ない世帯から順に並べたとき、真ん中の順番にあたる世帯の金額を指します。表では「中位数」と書かれています。この表の平均も、貯蓄が0の世帯を除いた値です。
60歳代は平均2839万円に対して中央値1858万円、70歳以上は平均2629万円に対して中央値1663万円です。どちらの年代も、平均は中央値より1000万円近く多くなっています。
平均は貯蓄の多い世帯の影響を受けやすいので、わが家と見比べるときは中央値もあわせて見ておきたいところです。
4000万円以上の世帯の割合や平均だけを見ると、その年代の世帯がみな多くの貯蓄を持っているように感じるかもしれません。中央値を見ると、同じ年代の中でも貯蓄の金額には大きな幅があることがわかります。年代の数字は、一つの目安として受け止めたいところです。
大切なのは、わが家の貯蓄が年代の数字より多いか少ないかではなく、これからの暮らしにいくら使う予定なのかを知ることです。まずは手元の金額を書き出して、毎月の支出と並べてみるところから始めたいところです。