3. 【国民生活基礎調査】高齢者世帯の52.1%が生活「苦しい」

男性の約7割が月15万円以上の年金を受け取っているとしても、暮らしの実感はまた別です。厚生労働省の「2025年 国民生活基礎調査の概況」で、世帯の生活意識の結果を見てみましょう。

この調査では、暮らしの状況を「大変苦しい」から「大変ゆとりがある」までの5段階でたずねています。高齢者世帯で「苦しい」と答えた割合を、2022年調査から並べたのが次の表です。

高齢者世帯の「苦しい」は2年続けて下がったが、2025年調査でも52.1%と半数を超える3/3

高齢者世帯の生活意識。苦しいと答えた割合は2022年調査48.3%、2023年調査59.0%、2024年調査55.8%、2025年調査52.1%。2025年調査は大変苦しい21.0%、やや苦しい31.1%

出所:厚生労働省「2025年 国民生活基礎調査の概況」、同「2024年 国民生活基礎調査の概況」、同「2023年 国民生活基礎調査の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 2022年調査:48.3%
  • 2023年調査:59.0%
  • 2024年調査:55.8%
  • 2025年調査:52.1%

2025年調査の「苦しい」は、「大変苦しい」21.0%と「やや苦しい」31.1%を合わせた52.1%でした。2023年調査の59.0%から2年続けて下がったものの、高齢者世帯の半数を超えています。

反対に、「ゆとりがある」と答えた高齢者世帯は、2つを合わせても6.2%にとどまりました。全世帯で見ても「苦しい」は55.4%で、年齢を問わず半数を超える世帯が暮らしの厳しさを感じているのです。

全世帯の「苦しい」も、2023年調査の59.6%からは下がりました。それでも2021年調査以降、毎年5割を超える水準が続いています。

なお、ここでいう高齢者世帯とは、65歳以上の人だけか、65歳以上の人に18歳未満の未婚の人が加わった世帯を指します。回答は、2025年7月10日時点の意識をたずねたものです。

3.1 所得のすべてが年金の世帯は41.3%

同じ調査では、高齢者世帯の暮らしが年金に大きく支えられている様子も分かります。公的年金・恩給を受け取っている高齢者世帯のうち、所得のすべてが公的年金・恩給という世帯は41.3%でした。

裏を返せば、残りの約6割の世帯は、働いて得た収入や企業年金・個人年金、預貯金の利子などを年金に組み合わせて暮らしていることになります。

年金が家計の柱である以上、振り込まれる金額をきちんと把握しておくことが、暮らしの見通しを立てる第一歩になります。

男性の厚生年金は約7割が月15万円以上ですが、高齢者世帯の52.1%は生活が「苦しい」と答えています。受け取っている年金の額は、毎年6月ごろに届く「年金振込通知書」や「ねんきんネット」で確かめておきましょう。