5. 家庭は「親の世話をする場」と答えた人は8.7%
最後に、内閣府の世論調査から、家庭の役割と家族の健康についての意識を確認します。
5.1 前回の7.7%から1.0ポイント上昇
内閣府が2026年10月30日に公表した「国民生活に関する世論調査」(速報)で、家庭がどのような意味を持っているかを複数回答で聞いたところ、「親の世話をする場」と答えた人は8.7%でした。2025年8月調査の7.7%から1.0ポイント上がっています。
最も多かったのは「休息・やすらぎの場」の61.6%、次いで「家族の団らんの場」の59.5%でした。調査は全国の18歳以上5000人を対象に郵送で行われ、2719人が回答しています。速報値のため、確報で修正される可能性があります。
5.2 悩みや不安は「家族の健康」が48.6%
日ごろの生活で悩みや不安を感じている人に内容を聞くと、「自分の健康」が63.4%、「家族の健康」が48.6%、「老後の生活設計」が60.9%でした。親の介護や医療は、家族の健康と老後の生活設計の両方に関わります。
5.3 FPの視点:親の要介護度と受けているサービスを家族で共有する
統計からは、要介護度が上がるにつれて施設サービスを受ける人の割合が大きくなることがわかります。親の介護では、今の要介護度と、自宅と施設のどちらでサービスを受けているかによって、必要なお金や家族の関わり方が変わります。なお、2026年7月審査分の介護サービスの受給者1人当たり費用額は20万9100円で、これは保険給付なども含む額です。
離れて暮らしている場合も、親の要介護度、利用しているサービス、毎月の介護と医療の支払額を、きょうだいなど家族で共有しておくと、急な変化にも話し合いやすくなります。
6. まとめにかえて
2026年7月審査分の介護サービスの受給者は、要介護1が132万6600人で最も多く、要介護4・5では受給者の4割を超える人が施設サービスを受けていました。75歳以上の1人当たり医療費は、2025年度に98.9万円で、75歳未満より年72.8万円多くなっています。
親が介護サービスを利用している方は、介護保険の被保険者証で要介護度を、事業所や医療機関の請求書で毎月の支払額を確かめておきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「介護給付費等実態統計月報(令和8年7月審査分)結果の概要」
- 厚生労働省「最近の医療費の動向[概算医療費]令和8年度6月号」
- 内閣府政府広報室「国民生活に関する世論調査」(速報、2026年10月30日)
村岸 理美