3. FXのロスカットはいつ起きる?評価損が業者と決めた水準に達したとき、維持率100%で決済する業者なら、約5.39倍の取引は約22.9円の円高(1ドル157.55円)
金融庁の同じ資料によると、ロスカットは、評価損の額があらかじめ業者と取り決めた水準に達したとき、業者が建玉を強制的に決済して取引を終わらせる仕組みです。どの水準で決済するかは業者ごとに異なります。
仮に、預けた証拠金から評価損を引いた額が、必要な証拠金(取引金額の4%)を下回った時点で決済する業者で考えると、次のとおりです。
- 【25倍で、必要な証拠金ちょうどを預けた場合】わずかな円高でロスカットの水準に届く
- 【約5.39倍の証拠金約29.2万円を預けた場合】約22.9円の円高でロスカットの水準に届き、約6.3万円が残る計算
※試算の前提:1ドル157.55円(2026年10月30日17時時点)で1万ドルを買い、残りの証拠金が必要な証拠金約6.3万円(証拠金維持率100%)を下回った時点で決済されると仮定した場合。実際の水準は、取引しているFX会社の取り決めで確かめておくと安心です。
4. FXのロスカットでも証拠金以上の損が出るのは?相場の急変で決済が間に合わないとき、2026年7月は個人の店頭取引で未収金43件・約460.3万円
金融庁の資料では、相場が急激に変動したときは、ロスカットがあっても証拠金の額を上回る損失が生じることがあるとしています。決済の値段が、ロスカットの水準を飛び越えたところで付くことがあるためです。
仮に1万ドルの取引で、証拠金がゼロになる水準からさらに1円動いたところで決済されると、1万円が証拠金を超える損になります。この不足分は、業者に支払う必要があります。
金融先物取引業協会「ロスカット等未収金発生口座数(月次・速報)」では、証拠金で埋めきれずに業者の未収金となった件数と金額が公表されています。
- 【2026年7月(個人・店頭取引)】43件・約460.3万円(1件あたり約10.7万円)
- 【2025年10月〜2026年9月の12か月(個人・店頭取引)】110件・約558.9万円
- 【2026年9月(個人・店頭取引)】0件
同じ2026年7月は、個人の取引所取引(市場)でも2件・約73.9万円の未収金が出ていて、個人の店頭と市場を合わせると45件・約534.2万円でした。
件数は月によって大きく違い、同じ12か月のうち個人の店頭取引で0件の月も3回(2026年6月・8月・9月)あります。