2. 【世帯主が働いているかどうかで見る】資産1億円以上の世帯の年間収入と貯蓄

用語の解説では、世帯主が会社や官公庁などに勤めている世帯を「勤労者世帯」、世帯主が無職の世帯を「無職世帯」、それ以外を「その他の世帯」と分けています。世帯主が会社の役員である世帯は「その他の世帯」に入ります。

2.1 資産1億円以上の世帯の年間収入と貯蓄(世帯区分別)

  • 勤労者世帯:年間収入1037万円、貯蓄現在高7009万4000円、資産現在高1億6372万4000円、負債現在高572万2000円
  • 無職世帯:年間収入524万4000円、貯蓄現在高8029万3000円、資産現在高1億7177万9000円、負債現在高163万5000円
  • その他の世帯:年間収入1555万9000円、貯蓄現在高8540万6000円、資産現在高2億1006万5000円、負債現在高863万7000円

無職世帯は年間収入が524万4000円で、ほかの区分より少なくなっています。一方で、貯蓄現在高は8029万3000円でした。年金などを受け取りながら、それまでに積み上げた資産で暮らしている世帯も多いと考えられます。

その他の世帯の年間収入は1555万9000円で、3つの区分の中では最も多くなっています。会社の役員や事業を営む世帯では、給与のほかに事業による収入などもあるためと考えられます。

資産1億円以上の世帯の年間収入・貯蓄・資産・負債(世帯区分別・2024年)2/2

資産1億円以上の世帯の年間収入・貯蓄・資産・負債(世帯区分別・2024年)

出所:総務省統計局「令和6年全国家計構造調査」をもとにLIMO編集部作成

勤労者世帯は、毎月の給与を受け取りながら資産を積み上げている途中の世帯も含まれるでしょう。同じ資産1億円以上でも、収入と資産のバランスは、働き方や年齢によってさまざまです。

2.2 区分ごとの負債の違いも見ておく

負債現在高は、無職世帯が163万5000円で、勤労者世帯の572万2000円や、その他の世帯の863万7000円より少なくなっています。仕事を離れる前に、住宅ローンなどの借入れを減らしてきた世帯も含まれていると考えられます。

その他の世帯は、勤労者世帯と無職世帯のどちらにも入らない世帯で、世帯主が会社の役員である世帯もここに入ります。事業のための借入れなど、暮らしの借入れとは性格の違う負債もあるかもしれません。区分ごとの数字は、家計の事情の違いとして受け止めておきたいところです。

区分ごとの数字を見ると、資産が同じくらいでも、収入と貯蓄と負債の組み合わせは世帯によって大きく違います。わが家の資産を考えるときも、合計の金額だけでなく、その中身の組み合わせに目を向けることが大切だと考えられます。

これから仕事を離れる時期を迎える人にとっては、それまでに負債をどこまで減らしておくかも、老後の家計を考えるうえで大事な点になるでしょう。退職後の暮らし方を考えるときにも、借入れの残高をあわせて見ておくと安心でしょう。

3. 【世帯の人数別に見る】資産1億円以上の世帯の年間収入

同じ第6-98表では、世帯の人数ごとの数字も示されています。資産1億円以上の世帯の年間収入を、世帯人員別に並べると次のとおりです。