3. こどもNISAのお金はいつ払い出せる?12歳と18歳が分かれ目

こどもNISAで積み立てたお金は、子どもが18歳になる前は、自由に払い出せるわけではありません。払い出せるかどうかは、子どもの年齢によって3つの段階に分かれます。

3.1 特定基準年の前年まで:原則、払い出せない

その年の3月31日において12歳である年を「特定基準年」といいます。特定基準年の前年までは、原則として払い出せません。

例外は、災害等のやむを得ない事由(その事由が生じたことにつき税務署長の確認を受けた場合に限ります)に基因した全ての資産の払出しなどです。

3.2 特定基準年以後:教育費・生活費なら払い出せる

特定基準年以後は、子ども(口座開設者)の教育費又は生活費の支払に充てるための払出しであれば、所定の書類を金融機関に提出して払い出せます。

具体的には、資金の使途が子どものためのものであり、子どもが払出しに同意したことを示す書面とともに、親権者等(口座管理者)が申出書を金融機関に提出します。

たとえば、2020年5月生まれの子の場合、特定基準年は2033年です。中学校に入学する2033年の1月から、教育費などのために払い出せるようになります。

3.3 基準年の前年12月31日で払出しの制限が終わる

その年の3月31日において18歳である年を「基準年」といいます。払出しの制限は、基準年の前年12月31日までです。

2020年5月生まれの子なら、基準年は2039年です。2039年1月からは払出しの制限がなくなり、3月の高校卒業後の進学費用などにも充てやすくなります。

なお、こどもNISAで受け取った分配金や、投資信託を売却した代金は、基準年の前年12月31日までは、同じ金融機関の「特定課税未成年者口座」で管理されます。この口座のお金にも、同じように払出しの制限があります。

4. 【試算】0歳からこどもNISAで積み立てると18歳でいくら?

2027年1月に0歳の子どもの名義で積立を始め、216カ月(18年間)、年3%で運用できた場合を試算しました。

【試算】0歳からこどもNISAで積み立てると18歳でいくら?3/3

【試算】0歳からこどもNISAで積み立てると18歳でいくら?

出所:金融庁「NISAを知る」をもとにLIMO編集部作成

4.1 月1万円なら18歳で285万9403円

毎月1万円を216カ月積み立てると、元本は216万円です。年3%で運用できた場合、18歳の時点で285万9403円になり、運用益は69万9403円です。

4.2 月3万円・月5万円では、途中で600万円の枠に達する

毎月3万円なら200カ月(16年8カ月)、毎月5万円なら120カ月(10年)で、元本が非課税保有限度額の600万円に達します。それ以上は積み立てられないため、試算では積立をやめて運用だけを続けました。

  • 月3万円:18歳の時点で808万9104円(運用益208万9104円)
  • 月5万円:18歳の時点で887万9648円(運用益287万9648円)

早い時期に枠を使い切るほど運用期間が長くなり、運用益は大きくなります。ただし、投資信託は元本が保証されていません。実際の運用成果は市場の動きで変わり、元本を下回ることもあります。試算では税金や手数料も考慮していません。

5. まとめ:こどもNISAは、金融機関と払い出す時期を考えてから始めよう

2027年1月から始まるこどもNISAは、年間60万円、総額600万円まで、子どもの名義で非課税の積立ができる仕組みです。18歳になると大人のNISAへ自動的に移行するため、子どもが大人になってからの資産形成にもつながります。

一方で、0〜17歳の間は金融機関を変更できず、特定基準年の前年までは原則として払い出せません。特定基準年以後も、払い出せるのは子どもの教育費や生活費に充てる場合です。

口座を開く前に、扱っている投資信託や積立の設定、払出しの手続きを金融機関ごとに比べ、子どもの進学の時期と照らし合わせて、無理のない積立額を考えてみませんか。

参考資料

和田 直子