3. 50代独身の2000万円は65歳から何年分?家賃のない持ち家なら約67.5年分、民営借家の平均の家賃を払うと約17.9〜21.1年分
65歳以上の単身無職世帯の不足月2万9980円から、家賃地代5304円を除くと月2万4676円です。これを家賃のない持ち家の不足とし、賃貸は民営借家の平均の家賃を足して、2000万円が何年分にあたるかを試算しました。
- 【持ち家(家賃なし)】不足 月約2.5万円(年約29.6万円)、2000万円で約67.5年分
- 【賃貸・家賃 月5万4409円(民営借家・木造の平均)】不足 月約7.9万円(年約94.9万円)、2000万円で約21.1年分
- 【賃貸・家賃 月6万8548円(民営借家・非木造の平均)】不足 月約9.3万円(年約111.9万円)、2000万円で約17.9年分
家計の平均が同じでも、家賃の有無で2000万円が何年分にあたるかは3倍以上違います。賃貸の2つの家賃の差は月1万4139円で、年数にすると約3.2年分の違いです。
※試算の前提:65歳から働く収入はなく、実収入・税金・社会保険料と、家賃地代を除く消費支出は65歳以上の単身無職世帯の平均(2025年)のまま変わらないものとします。2000万円は65歳の時点で手元にあるものとし、運用による増減と物価の変動は含めません。家賃は令和5年住宅・土地統計調査の全国平均で、地域や広さによって違います。
例)65歳以上の単身無職世帯の平均で試算した場合 2000万円で補える年数(持ち家と賃貸)1/1
出所:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」、総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」をもとにLIMO編集部作成
4. 50代独身の2000万円を住まいに使うと?賃貸で約17.9〜21.1年分を補う場合と同じ年数なら、家賃のない持ち家では約529万〜624万円
賃貸で2000万円が補う年数を、家賃のない持ち家で補うのに要る額に置き換えると、次のとおりです。
- 【民営借家・木造の平均家賃の約21.1年分】持ち家なら約624万円(2000万円との差 約1376万円)
- 【民営借家・非木造の平均家賃の約17.9年分】持ち家なら約529万円(2000万円との差 約1471万円)
この差額は、住まいを買うのに使える額の目安ではありません。購入時の諸費用や、65歳以降の大きな修繕、住み替えの費用はこの試算に入っていないためです。家計調査の持ち家の設備修繕・維持は平均の額で、屋根や水回りの工事のような大きな支出は年によって偏ります。
一方、賃貸は家賃が毎月の不足に直接加わる代わりに、修繕の費用はかかりにくく、住み替えもしやすい住まい方です。持ち家と賃貸のどちらも、手元に残るお金と毎月出ていくお金の組み合わせが違う、と見ることができます。
※試算の前提:持ち家の不足は月2万4676円(年29万6112円)とし、賃貸で2000万円が補う年数と同じ年数分を計算しました。
5. 単身世帯の不足は65歳以降ずっと同じ?全国家計構造調査では65〜74歳が月3万295円の不足、75歳以上は月6861円上回る
総務省統計局「令和6年全国家計構造調査 家計収支に関する結果 結果の概要」では、高齢者無職単身世帯を年齢で分けて示しています。
- 【65〜74歳(平均70.0歳)】可処分所得 月14万1629円、消費支出 月17万1924円、不足 月3万295円
- 【75歳以上(平均82.6歳)】可処分所得 月14万5146円、消費支出 月13万8285円、可処分所得が月6861円上回る
家計調査とは調査の方法や時期が違うため、金額をそのまま比べることはできません。ただ、65歳を過ぎてすぐの時期ほど支出が多く、75歳以上では支出が落ち着く傾向は読み取れます。この記事の試算は65歳以上の平均の不足が続くとしているため、実際の取り崩しは年齢によって速くなったり遅くなったりします。