2. 相続した土地を持ち続けると固定資産税はいくら?全国平均の広さの田畑・山林1筆は免税点未満、市街化区域などの更地の宅地(約205㎡)は評価額約820万円で10年分が負担金と並ぶ

相続した土地を持ち続けると、毎年固定資産税がかかります。総務省「固定資産税の概要」によると、標準税率は1.4%で、同じ市町村にある土地の課税標準額の合計が30万円未満ならかかりません(免税点)。

  • 【一般田(約1107㎡)】評価額 約11.2万円
  • 【一般畑(約1038㎡)】評価額 約3.2万円
  • 【一般山林(約2689㎡)】評価額 約3.6万円
  • 【市街化区域などの宅地(約205㎡・建物のない土地)】評価額約820万円のとき、10年分の固定資産税が約80.4万円で、負担金とほぼ同じ

※試算の前提:田・畑・山林の評価額は、総務省「令和7年度 固定資産の価格等の概要調書」の地目別の決定価格を評価総地積で割った1㎡あたりの全国の値(一般田約101円、一般畑約31円、一般山林約13円)に、1筆の平均地積をかけたものです。宅地は、住宅用地の特例がない土地で、課税標準額が上限の評価額の70%とし、標準税率1.4%で計算しました。都市計画税は含みません。

全国平均の広さの田畑・山林1筆なら、同じ市町村にほかの土地がなければ固定資産税はかかりません。ただし、市街化区域内の田畑は評価額が高く、この計算はあてはまりません。宅地は1㎡あたりの評価額が約4万円を超えると、10年分の固定資産税が負担金を上回ります。宅地全体の1㎡あたりの評価額の全国平均(2025年度の決定価格÷評価総地積で約4万円)とほぼ同じ水準です。

3. 国に引き取ってもらえない相続した土地は?建物がある土地や境界が分からない土地は申請できない

国に引き取ってもらう制度は、相続土地国庫帰属法にもとづく「相続土地国庫帰属制度」で、2023年4月27日に始まりました。法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」によると、相続または相続人に対する遺贈で土地を取得した人が、土地のある都道府県の法務局・地方法務局の本局に申請します。共有の土地は、共有者の全員で申請します。

  • 【審査手数料】土地1筆ごとに1万4000円。申請を取り下げたときや、却下・不承認のときも戻らない
  • 【負担金の納付】法務省「相続土地国庫帰属制度の負担金」によると、承認後の通知が届いた日の翌日から30日以内。納めた時点で土地は国のものになり、期限内に納めないと承認は効力を失う

同法第2条第3項によると、建物がある土地、担保権や使用・収益の権利が設定された土地、通路など他人が使う予定の土地、土壌汚染のある土地、境界が明らかでないなど所有権に争いのある土地は申請ができません(却下)。

同法第5条第1項では、管理に過分の費用や労力がかかる崖のある土地、管理や処分を妨げる工作物・車両・樹木などが地上にある土地、地下に除去が必要な物がある土地なども承認されません(不承認)。