3. 氏名・住所が「●」になるのは、システムで使える標準文字にない旧字などが登録されているとき

マイナ保険証で保険資格を確かめる「オンライン資格確認」では、医療機関などで表示できる約1万文字の「標準文字」を使っています。この標準文字にない文字が氏名や住所に含まれていると、文字の代わりに黒丸が登録され、病院の画面やマイナポータルに「●」と出ます。窓口では、このときに正確な表記を確かめるため、カードの表面を見ることがあります。

3.1 黒丸になっているのは約550万件で、全体の4.4%。原因の文字は「髙」が35.9%、「﨑」が12.3%

令和8年(2026年)2月19日付の事務連絡では、保険者が登録している資格情報約1.2億件のうち、約550万件(約4.4%)で黒丸が生じている、と書かれています。厚生労働省の資料には、黒丸になっている氏名のヨミガナから推測した、原因の文字の割合も出ています。「髙」(タカ)が35.9%、「﨑」(サキ)が12.3%、「𠮷」(ヨシ)が3.8%、「廣」(ヒロ)が2.7%、「辻」(ツジ)が2.7%、そのほかが42.6%です。ヨミガナからの推測なので、これ以外の文字で黒丸になっている場合もあります、と資料にも注記があります。

3.2 「髙」など84文字と「﨑」など304文字の計388文字は、保険者が登録し直すと解消される

厚生労働省のよくある質問(Q43)によると、国は黒丸の解消を方針として、令和8年3月23日から、「髙」などの拡張文字84文字を新たに登録できるようにする、と説明されています。また、一部の保険者では表示できなかった「﨑」などの拡張文字304文字も、表示できるようにする、とされています。この388文字は、保険者が保険者向けの中間サーバーに資格情報を登録し直せば、黒丸が解消されます。約6割の黒丸表示が解消される見込みです。

登録し直すのは保険者で、事務連絡には、解消は義務ではなく、期限も特に設けていないと書かれています。3月23日からの運用が予定どおり始まっているかと、自分の加入先がいつ登録し直すかは、この記事では確認できていません。

3.3 388文字以外は「外字」が登録されている。比較表を見て、使える文字への変更を保険者に申し出る

388文字以外で黒丸になっている場合は、システムで使えない漢字(外字)が登録されていると考えられます。この場合は、厚生労働省の「外字-標準文字比較表」を参考に、使用できる文字に変更したい旨を、加入している保険者に申し出ます。黒丸があっても、名前が変わったわけではなく、標準文字に変えて登録し直しても、名前が変わるものではないとされています。

ここからは、申立書・目視確認モードなどほかの場面と、編集部の見立てを見ていきます。