病院の受付で、マイナ保険証を機械にかざしたあと、職員から「カードの表面を確認させてください」「少しお預かりします」と言われた。そんな場面を想像したことはありませんか。

預けて大丈夫なのか、コピーまでされるのか、裏面のマイナンバーも見られるのか。聞かれた側は、とっさに判断しにくいところです。

結論から言うと、厚生労働省のよくある質問では、保険請求に必要な範囲で、本人の了解のうえなら、表面の確認・一時的な預かり・表面のコピーは差し支えないとされています。一方で、裏面に書かれたマイナンバーは、書き写しも、裏面のコピーもできません。

この記事では、窓口でカードの表面を確認される場面と、できること・できないことを整理します。

1. 窓口の職員がカードの表面を確認・預かり・コピーできるのは、保険請求に必要な範囲で、本人の了解があるとき

厚生労働省のよくある質問(Q28)には、マイナンバーカードによる資格確認を行ったとき、医療機関や薬局が、保険請求の実施に必要な範囲内で、患者本人の了解のうえ、カードの表面に印字された氏名・住所などを確認することは差し支えない、と書かれています。確認のために、職員がカードを一時的に預かることや、表面をコピーして保管することも、差し支えないとされています。

ポイントは、本人の了解のうえで、という条件がついていることです。

1.1 カードの裏面のマイナンバーは、書き写しも、裏面のコピーもできない

同じ回答には、職員が意図せず裏面のマイナンバーを見てしまうことは法令上問題にならない一方で、裏面に書かれたマイナンバーを書き写すことや、裏面のコピーを取ることはできない、とされています。

つまり、表面のコピーを求められた場合でも、裏面まで出す必要はありません。

2. カードの表面を確認する場面として挙げられているのは、氏名の「●」や申立書など4つ

Q28は、表面を確認する場面として、次の4つを挙げています。

  • オンライン資格確認で、氏名・住所などに旧字などが含まれ、黒丸「●」で表示されたため、正確な表記を確認するとき
  • 資格確認がうまくいかず、被保険者資格申立書の提出を受けて、表面の情報を把握する必要があるとき
  • 職員が本人の顔とカードの顔写真を見比べる「目視確認モード」を使うとき
  • 暗証番号の認証で、明らかに本人であることに疑いがあり、表面の写真を確認するとき

回答の最後には「等が想定されます」とあり、この4つ以外の場面も含まれ得る書き方です。

【マイナ保険証】窓口でカードの表面を確認される4つの場面と、できること・できないこと。表面は了解のうえで可、裏面のマイナンバーはコピーも書き写しも不可1/2

窓口でマイナンバーカードの表面を確認される4つの場面と、表面の確認・預かり・コピーは本人の了解のうえで可、裏面のマイナンバーは書き写しもコピーも不可であることを示した図

出所:厚生労働省『マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問』(Q28)を参考にLIMO編集部作成

図の内容を、項目ごとに書き出します。

  • 表面の確認・一時的な預かり・表面のコピー:保険請求に必要な範囲で、本人の了解のうえなら可
  • 裏面のマイナンバーの書き写し・裏面のコピー:不可
  • 表面を確認される場面:氏名・住所の黒丸、申立書、目視確認モード、本人かどうかの疑い

窓口でカードの表面を確認されるのは、保険請求に必要な理由がある場面です。了解のうえなら表面は差し支えなく、裏面のマイナンバーは対象外、と覚えておくと、落ち着いて対応できます。

ここからは、いちばん身近な場面として、氏名や住所が「●」になる理由と、直し方を見ていきます。