飲食料品の消費税を2027年4月から2年間、1%(国・地方合計)にする法律案が、2026年10月9日に国会に提出されました。2026年9月15日に閣議決定された政府の大綱を法案にしたもので、現在は国会で審議中です(2026年11月6日時点)。現在は8%なので、食費にするといくら減るのかが気になるところです。

富裕層や法人のお客さまの資産運用のご相談を受けていた経験からお伝えすると、飲食料品の消費税の見直しは、「食費の合計」に税率を掛けると大きく見えすぎるため、対象を分けて早めに確かめておきたいテーマです。1%の対象は、酒類と外食を除く飲食料品だからです。

ここでは、総務省「家計調査」2025年の二人以上の世帯について、食料の支出から酒類と外食を除いた金額で、年間の減り方を試算します。年間収入の低い順に5つに分けた階級ごとの金額と、2年間の合計も確かめます。

※食料・酒類・外食の支出額は、総務省統計局「家計調査 家計収支編 2025年平均」の二人以上の世帯(年間収入五分位階級別)をもとにしています。

※税率1%と期間は、国税庁「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げについて」(令和8年9月)で説明されている大綱の内容です。同資料は、法案が可決・成立した場合のものとしています。法律案は2026年10月9日に国会に提出され、審議中です(2026年11月6日時点)。

1. 飲食料品の消費税が1%になると、食費は年間いくら減る?外食・酒類を除くと、二人以上の世帯の平均で年約5万8000円

総務省統計局「家計調査」2025年によると、二人以上の世帯の食料の支出は、1世帯当たり年約113万9000円(月約9万5000円)です。ここから酒類の年約4万5000円と、一般外食の年約19万2000円を除いた年約90万2000円が、1%の対象になる飲食料品の支出(税込)です。

  • 【食料の支出】年約113万9000円
  • 【酒類(1%の対象外)】年約4万5000円
  • 【一般外食(1%の対象外)】年約19万2000円
  • 【1%の対象になる飲食料品の支出(税込)】年約90万2000円

税込で年約90万2000円の支出は、8%を除いた税抜では年約83万5000円です。この税抜額に掛かる税率が8%から1%になると、差は7ポイントで、減る額は年約5万8000円、2年間で約11万7000円、月に直すと約4900円になります。

食料の支出の全体(年約113万9000円)に7ポイント分を当てはめると年約7万4000円になりますが、外食と酒類を除くと、約1万5000円小さくなります。

※試算の前提:飲食料品はすべて税率8%で購入し、2025年の支出額が2027年4月以降も同じとします。一般外食は全額を税率10%の対象として除き、学校給食は1%の対象に含めます。支出は税込のため8%を除いた税抜額に7ポイントを掛け、税率の引下げ分がそのまま価格に反映されるとし、物価や買い方の変化は見込みません。

例)飲食料品の消費税が1%になったときに減る額(試算)1/1

二人以上の世帯の平均では、食料の支出は年約113万9000円、うち1%の対象の支出は年約90万2000円で、減る額は年約5万8000円、2年間で約11万7000円。年間収入の第I階級は年約5万円、第V階級は年約6万8000円

出所:総務省統計局「家計調査 家計収支編 2025年平均結果」をもとにLIMO編集部作成