2. 退職金で車を一括購入すると1年あたりいくら?500万円の車を10年乗ると年約68.2万円、700万円でも15年なら年約65.1万円
車両価格を乗る年数で割り、前の章の維持費を足して、1年あたりの費用を試算すると次のとおりです。
- 【300万円の車】5年なら年約78.2万円、10年なら年約48.2万円、15年なら年約38.4万円
- 【500万円の車】5年なら年約118.2万円、10年なら年約68.2万円、15年なら年約51.7万円
- 【700万円の車】5年なら年約158.2万円、10年なら年約88.2万円、15年なら年約65.1万円
700万円の車を15年乗った場合の年約65.1万円は、500万円の車を10年で乗り換える場合の年約68.2万円や、300万円の車を5年で乗り換える場合の年約78.2万円を下回ります。1年あたりの費用は、車両価格と同じくらい、乗る年数で変わります。
一方で、新規登録から13年を超えると、東京都主税局「自動車税」によると自動車税は概ね15%重くなり、国土交通省「自動車重量税額について」の税額表では重量税が0.5トンあたり年4100円から5700円に上がります。15年乗る場合は、14年目と15年目の維持費が年約1.3万円増える計算です。
※試算の前提:車両価格は一度に払い、売却額や下取り額は差し引いていません。維持費は1年あたりに換算し、15年乗る場合は14年目と15年目に13年を超えた車の税額を当てています。エコカー減税などの軽減は受けないものとします。
例)退職金で車を一括購入した場合 車両価格を乗る年数で割った1年あたりの費用(維持費込み)1/1
出所:東京都主税局「自動車税」、国土交通省「自動車重量税額について」、金融庁「自賠責保険基準料率改定の届出について」、総務省統計局「家計調査 家計収支編 2025年」をもとにLIMO編集部作成
3. 退職金で車を一括購入すると老後資金はどう変わる?退職一時金の平均1623万円から500万円の車なら残りは1123万円
退職一時金の平均1623万円から車両価格を出した場合の残りは、次のとおりです。
- 【300万円の車】車は退職一時金の約18.5%、残りは1323万円
- 【500万円の車】車は退職一時金の約30.8%、残りは1123万円
- 【700万円の車】車は退職一時金の約43.1%、残りは923万円
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、毎月の可処分所得(手取り収入)に対して消費支出が月4万2434円多くなっています。この生活費の不足額は年約50.9万円です。
- 【車を買わない場合】退職一時金の平均1623万円は、生活費の不足額の約31.9年分
- 【300万円の車を買った場合】残りの1323万円は約26.0年分
- 【500万円の車を買った場合】残りの1123万円は約22.1年分
- 【700万円の車を買った場合】残りの923万円は約18.1年分
500万円の車を10年乗る場合の1年あたりの費用(年約68.2万円)は、生活費の不足額の年約50.9万円の約1.3倍です。
※試算の前提:生活費の不足額は、家計調査の月4万2434円が同じ額で続くものとし、物価の変化や預金の利息は考えていません。家計調査の支出には、平均的な自動車関係の支出も含まれています。
4. 退職金で買った車に何歳まで乗る?65歳で買うと15年後は80歳、運転免許の自主返納は75歳以上が約60.0%
乗る年数を決めると、何歳まで運転するかも決まります。
- 【60歳で買った場合】5年後は65歳、10年後は70歳、15年後は75歳
- 【65歳で買った場合】5年後は70歳、10年後は75歳、15年後は80歳
警察庁「運転免許統計(令和7年版)」によると、令和7年に申請により運転免許を取り消した(自主返納した)のは43万5067件でした。年齢別の内訳は次のとおりです。
- 【65歳以上】41万3330件(約95.0%)
- 【75歳以上】26万915件(約60.0%)
- 【80歳以上】16万9022件(約38.8%)
- 【5歳ごとで最も多い年齢】70〜74歳の11万4038件(約26.2%)
自主返納の約6割は75歳以上ですが、70〜74歳の返納も全体の約4分の1を占めます。65歳で買った車を15年乗る場合は、80歳まで運転を続けることを前提にした計算になります。