初めての孫が生まれると、祖父母として出産祝いをいくら包むか、続くお年玉や入学祝いも含めて考えることになります。祖父母からの出産祝いに贈与税がかかるのかどうかも、気になるところです。
富裕層や法人のお客さまの資産運用のご相談を受けていた経験からお伝えすると、孫へのお金は、渡す側と受け取る側で税の扱いがどう分かれるかを早めに確かめておきたいテーマです。ここでは、国税庁の資料をもとに、お祝いとして渡す場合と、まとまった額をまとめて渡す場合を比べます。
試算では、祖父母4人から同じ年に合計220万円を受け取る場合と、同じ額を2年に分けて受け取る場合の贈与税を計算します。
※220万円は、国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」の基礎控除110万円のちょうど2倍の額です。
1. 祖父母からの出産祝いに贈与税はかかる?社会通念上相当と認められるお祝いなら非課税で、金額の線引きは示されていない
祖父母からの出産祝いは、国税庁「No.4405 贈与税がかからない場合」に挙げられた「個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞いなどのための金品で、社会通念上相当と認められるもの」にあたれば、贈与税はかかりません。お年玉も、年末年始の贈答として同じ考え方で見ることができると考えられます。
国税庁の相続税法基本通達(社交上必要と認められる香典等の非課税の取扱い)では、法律上は贈与にあたるものでも、社交上の必要によるもので、贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められるものは、贈与税を課税しない扱いとしています。
- 【対象になるもの】個人からの香典・花輪代・年末年始の贈答・祝物・見舞いなどのための金品
- 【条件】社交上の必要によるもので、贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められること
- 【金額の線引き】国税庁の資料では、いくらまでなら相当かという金額は示されていない
祖父母と孫という関係も、判断の材料の1つになります。ただし、「いくらまでなら非課税」という目安の金額は国税庁の資料にはありません。
2. 祖父母からの出産祝い・お年玉の額の目安は?公的な調査で示された値はない
祖父母から孫への出産祝いやお年玉の額について、国や業界団体の調査で示された値は見当たりません。民間の調査やアンケートの数字はありますが、回答者の集め方がそれぞれ異なるため、ここでは相場の額を決めつけません。
贈与税の判断も、相場の額で決まるものではありません。お祝いとして渡すのか、お祝いとは別にまとまったお金を渡すのかで扱いが変わるため、次の章で計算します。