5. 【証券会社出身の視点】検証:同じ月10万円の援助でも、生活費に都度使えば贈与税は0円、預金にためると5年で5万円

試算を並べると、月10万円の援助は、孫の習い事や子ども一家の生活費に都度使われれば贈与税はかからない一方、そのまま預金にためると年1万円、5年で5万円の贈与税がかかる計算です。月20万円なら、預金にためた場合は5年で65万円になります。

資産運用のご提案をしていた頃も、家族への資金の移し方は、税金と同じくらい「受け取った側がどう使うか」で結果が変わる場面が多くありました。援助のつもりでも、受け取る側が将来のために貯めておこうと考えると、扱いが変わります。

また、生活費や教育費の非課税には「通常必要と認められるもの」という条件があり、金額の上限が決まっているわけではありません。家計の状況に比べて大きすぎる額は、生活費として扱われない可能性もあります。

毎月の援助を続けるときは、何に使ってもらうお金なのかを家族で共有しておくと、税金の扱いでも、家計の見通しでも迷いが少なくなるかもしれませんね。

※試算の前提:前章と同じ。

6. まとめ

子や孫への毎月の援助は、生活費や教育費に必要な都度直接充てられ、通常必要と認められる範囲であれば、年110万円を超えても贈与税はかかりません。一方、預金や株式の購入に充てた場合は贈与税の対象になり、預金にためると月10万円(年120万円)で年1万円、月20万円(年240万円)で年13万円になる計算でした。

相続のときに足し戻す贈与の期間は、令和9年1月1日以後の相続から段階的に延びていきます。贈与税の扱いは、国税庁のタックスアンサーや税務署で確かめることができます。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。生活費や教育費として非課税になるかどうかは、援助の目的や金額、使われ方などによって判断されます。詳しくは国税庁のホームページや税務署でご確認ください。

参考資料

安達 さやか