子どもの家計や孫の習い事のために、毎月いくらかを渡している。そうした援助に贈与税がかかるのか、気になっている人もいるかもしれません。贈与税は、1年間にもらった財産が110万円を超えるとかかるのが基本ですが、生活費や教育費には別の扱いがあります。
証券会社で資産運用のご提案をしていた経験からお伝えすると、家族への援助は、金額よりも「何に使われるお金か」で税金の扱いが分かれることが多くあります。ここでは、子や孫への毎月の援助について、贈与税がかからない条件と、かかる場合の税額を整理します。
援助の額を月3万円から月20万円まで変えて、生活費や教育費に都度使う場合と、子や孫の預金にためる場合で、贈与税がいくらになるかを試算しました。
※贈与税の扱いは国税庁「No.4405 贈与税がかからない場合」「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」(いずれも令和8年4月1日現在法令等)にもとづいています。
1. 子や孫への毎月の援助に贈与税はかかる?生活費や教育費に「必要な都度直接」充てるなら、通常必要と認められる範囲でかからない
国税庁「No.4405 贈与税がかからない場合」によると、夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から、生活費や教育費に充てるために受け取った財産で、通常必要と認められるものには贈与税がかかりません。
- 【生活費】通常の日常生活に必要な費用。治療費や養育費、子育てに関する費用などを含む
- 【教育費】学費や教材費、文具費など
- 【条件】生活費や教育費として、必要な都度直接これらに充てるためのものに限られる
孫の習い事の月謝や、子ども一家の食費の足しとして渡し、そのまま使われる援助であれば、年間の合計が110万円を超えても、通常必要と認められる範囲であれば贈与税はかからない扱いです。
2. 預金にためるとどうなる?生活費や教育費の名目でも、預金や株式の購入に充てると贈与税がかかる
同じページでは、生活費や教育費の名目で受け取った財産でも、それを預金したり、株式や不動産などの購入資金に充てたりしている場合には、贈与税がかかるとしています。
- 【生活費や教育費に都度使う】贈与税はかからない(通常必要と認められる範囲)
- 【子や孫の預金にためる】受け取った年の合計から基礎控除110万円を差し引いた残りに贈与税がかかる
- 【株式や不動産の購入に充てる】同じく贈与税の対象になる
援助を受け取る側が、使わずに貯めているかどうかで扱いが変わるため、渡す側だけでなく、受け取る側の使い方も関係します。