4. 契約更新のときの更新手数料・火災保険料・保証料も認定できる

契約更新のときには、更新料のほかにも、不動産会社への手数料や保険料がかかることがあります。

4.1 必要やむを得ない場合は「契約更新に必要なもの」として認定

厚生労働省の課長通知「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」は、契約更新料等として、更新手数料、火災保険料、保証料を認定してよいかという問いに答えています。

答えは、必要やむを得ない場合には、契約更新に必要なものとして認定して差し支えないというものです。

4.2 見積もりや請求書で額を確かめてから相談する

更新手数料や火災保険料、保証料は、物件や契約の内容によって額が違います。更新の案内や請求書を手元に置いて、何にいくらかかるのかを福祉事務所に示せるようにしておくと、相談が進みやすくなります。

5. 住宅扶助の特別基準額は、やむを得ない家賃のときにも使われる

特別基準額は、契約更新料だけに使われる額ではありません。

5.1 世帯員の状況や地域の住宅事情でやむを得ない家賃

局長通知は、世帯人員別の限度額によりがたい家賃で、世帯員の状況や地域の住宅事情によりやむを得ないと認められるものについて、特別基準額の範囲内で必要な額を認定して差しつかえないとしています。

契約更新料等は、この特別基準額の範囲内という枠が当てはめられています。

5.2 実際の額は地域と世帯人員で変わる

世帯人員1人の限度額は地域ごとに定められているため、同じ1.3の率でも、住んでいる地域によって特別基準額は変わります。自分の地域の額は、福祉事務所で確かめることができます。

6. 保護開始時の要否判定では、契約更新料は最低生活費に含めない

保護を受けるかどうかを判定するときの最低生活費には、含めない費目があります。

6.1 敷金・契約更新料・住宅維持費は要否判定の最低生活費から除かれる

課長通知は、保護開始時の要否判定を行う際の最低生活費に含める費目を示しています。住宅扶助については、住宅扶助基準と特別基準額のうち、敷金、契約更新料、住宅維持費を除くとされています。

契約更新料は、保護を受けている人の契約更新に必要な費用として認定されるもので、保護を始めるかどうかの判定には入らないという扱いです。

7. 契約更新の通知が届いたら、早めに福祉事務所に相談する

生活保護を受けている世帯は令和8年7月分で164万4102世帯でした。借家の契約更新で更新料等が必要なときは、世帯人員1人の限度額に1.3〜1.8の率を掛けた特別基準額の範囲内で認定できます。

更新手数料や火災保険料、保証料も、必要やむを得ない場合は契約更新に必要なものとして認定できる扱いです。更新の通知が届いたら、請求書を持って担当のケースワーカーに相談しておきましょう。

参考資料

鶴田 綾