6. 【元FP会社スタッフの視点】検証:遠方の法事の交通費は「1人分の往復」から見積もり、冠婚葬祭の出費は年単位で家計に置いておく

遠方の法事の交通費と宿泊費は、1人分の往復と1泊を出してから人数をかけると、見通しが立てやすくなります。東京〜盛岡なら1人分で約5.3万円、夫婦では約10.6万円です。

時期による差は、総額から見るとそれほど大きくありません。夫婦2人の往復で比べると、最繁忙期と閑散期の差は2400円、新幹線eチケットにすると通常期で800円安くなる程度です。総額を大きく左右するのは、人数と宿泊の有無です。

冠婚葬祭の出費は、いつ・いくら必要になるかを前もって決めにくい支出です。家計の一般論として、こうした支出は毎月の生活費とは分けて、年単位の「特別費」として取り分けておく考え方があります。

一方で、一周忌・三回忌のように、時期の見当がつく法事もあります。親族の法事の予定が見えているなら、1人分・夫婦分の交通費と宿泊費を先に出しておくと、取り分ける額の目安になります。

出席の形を決める前に総額を並べておくと、施主や親族と相談するときにも、無理のない形を話し合いやすくなります。数字を手元に置いておくことが、落ち着いて法事に向かうための準備になると考えています。

7. まとめ

遠方の法事に夫婦で出席すると、東京から盛岡の例では、交通費と宿泊費で1泊なら約10.6万円、1人なら約5.3万円、欠席して香典と供物を送るなら送料など約1600円でした。一周忌と三回忌で香典の額が違うかを示した業界団体の調査は見当たらず、香典の額は出席の形にかかわらず相談して決めるものです。

出席するかどうか、香典の額、供物を送ってよいかは、施主・親族と相談して決めましょう。法要の流れや宗派の作法で分からないことは、施主を通して菩提寺に確かめておくと安心です。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。新幹線の運賃・料金は乗る区間・日・きっぷの種類で、宿泊費は宿や時期で、送る費用は重さ・大きさ・送り先で変わります。実際の額は、JR各社・宿泊先・日本郵便の案内でご確認ください。

参考資料

下村 美乃莉