有給を使い切ったあとに体調を崩して病欠すると、給料はどれくらい減るのでしょうか。有給がない日の病欠は、働かなかった日の分が給料から引かれるのが原則です。

ここでは、厚生労働省の統計から平均的な月給と月の所定労働日数を置き、病欠が1日の月と5日の月で、給料と、社会保険料を引いた後の給料がどう変わるかを試算します。

あわせて、病欠が4日目に入ったときに健康保険から出る傷病手当金の額と、困ったときの相談先も整理します。

※月給34万600円は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」の一般労働者(男女計)の賃金(所定内給与額)です。月の所定労働日数の約20.7日は、厚生労働省「令和7年就労条件総合調査」の労働者1人平均の年間休日総数116.6日から計算しています。

1. 有給がない日の病欠で給料は減る?働かなかった日の分が引かれ、引き方は会社の就業規則で決まる

有給がない日に病欠すると、その日は働いていない扱いになり、働かなかった分の給料は支払われないのが原則です(ノーワーク・ノーペイ)。この差し引きを、一般に「欠勤控除」と呼びます。

労働基準法第89条は、常時10人以上の労働者を使う会社に、賃金の決定・計算・支払いの方法を就業規則に書くよう定めています。欠勤控除の1日あたりの額をどう出すかは法律で一つに決まっておらず、会社の就業規則や賃金規程で決まります。

  • 【月給÷その月の所定労働日数】月によって1日あたりの額が変わる
  • 【月給÷1年間の月平均の所定労働日数】どの月も1日あたりの額が同じ
  • 【割る対象】基本給だけか、手当も含めるかも会社の決まりによる

2. 病欠1日で給料はいくら減る?平均的な月給34万600円なら約1万6500円

仮に月給34万600円、月の所定労働日数を約20.7日とし、月給を1年間の月平均の所定労働日数で割る方法で計算します。

  • 【欠勤控除の1日あたり】約1万6500円(34万600円÷約20.7日)
  • 【病欠1日の月の給料】約32万4100円(約4.8%減)
  • 【社会保険料を引いた後の給料】約29万700円から約27万4300円に(約5.6%減)

給料が減る割合は約4.8%ですが、社会保険料を引いた後の給料は約5.6%減ります。健康保険料や厚生年金保険料が、病欠した月も同じ額で引かれるためです。

※試算の前提:月給は所定内給与額の34万600円で、残業代などはないものとします。社会保険料は、協会けんぽ東京支部(令和8年度)の40歳未満・標準報酬月額34万円の本人負担(健康保険料・子ども・子育て支援金・厚生年金保険料の合計 約4万8200円)と、雇用保険料(給料の0.5%)です。所得税・住民税は含めていません。