2.2 年金の額面がそのまま使えるわけではない

平均の世帯では、収入から税金と社会保険料が月3万2850円差し引かれていました。家計調査では、これを「非消費支出」と呼びます。

相談者の夫婦も、年金24万円をそのまま使えるわけではありません。平均と同じ額が引かれると仮定すると、手取りは約20万7000円です。

平均的な消費支出と比べると、旅行を考える前の段階で月約5万7000円足りません。

3. 【旅行の費用】観光目的の1泊旅行は1人5万7381円

では、毎月の1泊旅行にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。観光庁「旅行・観光消費動向調査」の2025年の確報から、旅行の費用を見ていきます。

3.1 夫婦2人なら1回11万4762円

観光・レクリエーションが目的の1泊旅行では、1人1回あたりの支出が5万7381円でした。交通費や宿泊費、現地での飲食費、お土産代などを含んだ額です。

夫婦2人で出かけると、1回の費用は11万4762円になります。

例)年金が夫婦で月24万円の場合 夫婦で1泊旅行を続けたときの1年間の費用2/2

例)年金が夫婦で月24万円の場合。夫婦で1泊旅行を続けたときの1年間の費用は、毎月(年12回)137万7144円で平均的な娯楽費(年31万8456円)の約4.3倍、2か月に1回(年6回)68万8572円で約2.2倍、年2回22万9524円で娯楽費の範囲に収まる

出所:観光庁「旅行・観光消費動向調査」、総務省「家計調査」をもとにLIMO編集部作成

3.2 毎月続けると年137万7144円

毎月1回の1泊旅行を続けると、1年間の旅行費は137万7144円です。平均的な夫婦の娯楽費の約4.3倍にあたります。

2か月に1回に減らしても、1年間で68万8572円かかります。

平均的な娯楽費の範囲に収まるのは年2回までで、費用は22万9524円です。

3.3 年金だけで毎月の旅行をまかなうのは難しい

冒頭の相談者の場合、手取りは約20万7000円と仮定しました。平均的な暮らし方をすると、旅行をしなくても手取りを上回るお金を使う計算です。

そこに1回11万4762円の旅行費が毎月加わると、年金だけではまかなえません。毎月の旅行を続けるなら、その費用は貯蓄から出すことになります。

年金が夫婦で月24万円あっても、毎月の1泊旅行には年約138万円がかかります。平均的な夫婦の娯楽費の4倍を超える額です。

自分たちの年金から実際にいくら振り込まれるかは、毎年6月上旬ごろに日本年金機構から届く「年金振込通知書」で確かめられます。

ここからは、1泊旅行の費用の内訳と、旅行の予算を1年単位で決めるときに確かめたいことを見ていきます。

4. 【1泊旅行の費用の内訳】宿泊費と交通費で半分を超える

観光・レクリエーション目的の1泊旅行にかかる1人5万7381円を、費目ごとに分けてみます。

  • 宿泊費:1万9594円
  • 交通費:1万483円
  • 飲食費:7425円
  • 買物代:6827円
  • 娯楽等サービス費・その他:4796円
  • 参加費:2550円
  • 旅行の前後にかかる費用:5707円

内訳は四捨五入しているため、足し合わせても合計と1円ずれることがあります。