実家のお墓を誰が守っていくのか、親族の間で話題に上ることが増えていませんか。
厚生労働省が2026年10月27日に公表した「令和7年度 衛生行政報告例」によると、後継者が途絶えたお墓などを整理する「無縁墳墓等の改葬」は、全国で年間3526件でした。
そして、その約46.0%にあたる1621件が愛知県に集中しており、全国の多くの自治体では年間0件〜数件にとどまっています。本記事では、この偏りの背景を整理したうえで、無縁墓整理の法的ルールと、現場で起こりやすいトラブルへの行政の対応を確認します。
※本統計における「件数」は、市区町村長が交付した「改葬許可の件数(申請数)」を指します。1件の改葬許可の中に複数の遺骨(柱数)が含まれる場合があるため、遺骨の総数(柱数)とは異なる点にご留意ください。
1. お墓じまいの改葬許可は20年余りで約2.8倍に 無縁墳墓等の改葬とは
少子高齢化や過疎化に伴い、先祖代々のお墓をたたむ「お墓じまい」の需要は年々高まっています。全国の改葬許可件数は、平成15(2003)年度の6万8579件から令和7(2025)年度には19万1212件へと、過去20年余りで約2.8倍に拡大しました。
そうした中、個人の意思による改葬だけでなく、後継者が途絶えて放置されたお墓を墓地管理者や自治体が整理する「無縁墳墓等の改葬」も、年間数千件規模で実施されています。