貯金1000万円を普通預金に預けたまま、早期退職を考えている方もいるのではないでしょうか。退職後は給与が止まり、毎月の生活費は貯金から取り崩すことになります。

元独立系FP会社で保険の手続きやマネーセミナーの運営を支えていた頃から、お金は「いくら貯めるか」だけでなく「何年使えるか」で考えることが大切だと感じてきました。私自身もNISAを旧制度から7年以上続けてきた経験からお伝えすると、運用に回すかどうかの前に、まず年数の数字を確かめることが出発点です。

ここでは、貯金1000万円のうち運用に回す割合(0〜100%)と、想定利回り(年3%・5%・7%)を変えて、何年もつかを試算します。

※月19万1523円は、総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯」2025年の勤労者世帯(単身)の消費支出です。税金や社会保険料は含みません。

※普通預金の年0.331%は、日本銀行「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等」の2026年10月の値です。

1. 貯金1000万円を普通預金に預けたまま早期退職したら何年もつ?月約19万円なら約4年4か月

総務省「家計調査」によると、2025年の単身の勤労者世帯の消費支出は月19万1523円です。年に直すと約230万円(19万1523円×12か月=229万8276円)になります。

貯金1000万円を普通預金のまま取り崩すと、利息を含めても52か月、約4年4か月でなくなる計算です。

  • 【月の生活費】約19万円(19万1523円)
  • 【年の生活費】約230万円
  • 【普通預金の金利】年約0.331%
  • 【もつ期間】約4年4か月(52か月)

この月19万1523円は、家賃を払っていない世帯も含む平均です。家計調査では、単身の勤労者世帯のうち家賃・地代を払っている世帯は56.3%、持ち家率は34.1%でした。家賃を払う場合は、この金額より生活費が大きくなることがあります。

※試算の前提:貯金1000万円を普通預金に預けたまま、毎月末に19万1523円を取り崩す。利息は年0.331%を月ごとに加え、税金は考慮しない。収入は0円とし、退職金や退職後の収入、退職後の税金や保険料は含まない。

2. 貯金1000万円を普通預金に置くと利息は年いくら?年0.331%なら税引前で年約3万3100円

日本銀行の統計によると、普通預金の平均年利率は2026年10月で年0.331%でした。貯金1000万円に当てはめると、税引前の利息は年約3万3100円、月にすると約2760円です。

月の生活費19万1523円と比べると、利息は約1.4%にとどまります。普通預金のままでは、利息が生活費をほとんど支えないことが分かります。

※試算の前提:残高1000万円に年0.331%を掛けた税引前の金額。残高が減ると利息も少なくなる。