新卒で入社するとき、初任給は学歴によってどのくらい違うのか。就職や進学を考える方にとって、気になる数字ではないでしょうか。
厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、新規学卒者の初任給(月給)は、大学卒が26万2300円、高校卒が20万7300円で、差は月5万5000円です。前年比は、大学卒が+5.6%、高校卒が+5.0%でした。男女別では、専門学校卒だけ女性が男性を上回っています。
この記事では、学歴別・男女別の初任給と、同じ学歴の20〜24歳の平均との比較を確認します。
1. 学歴別にみた初任給は、高校卒20万7300円から大学院卒29万9000円
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」は、毎年6月分の賃金を調べる統計で、令和7年の結果は、10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所を対象に集計されています。この記事では、結果の概況の「新規学卒者」の学歴別・男女別の賃金を使います。
この記事の「月給」は、概況でいう「賃金」にあたる所定内給与額です。残業代など超過労働に対する給与と、年間賞与その他特別給与額(ボーナス)は含みません。所得税等を控除する前の額です。
1.1 大学卒は高校卒より月5万5000円高く、前年比は+5.6%
新規学卒者の月給(男女計)を、学歴別に並べました。
- 高校卒:20万7300円(前年比+5.0%)
- 専門学校卒:23万700円(前年比+3.5%)
- 高専・短大卒:23万5500円(前年比+5.2%)
- 大学卒:26万2300円(前年比+5.6%)
- 大学院卒:29万9000円(前年比+4.0%)
大学卒と高校卒の差は月5万5000円で、月給×12の目安では年66万円です。大学卒と大学院卒の差は月3万6700円です。年換算(月給×12)にすると、大学卒は約314万7600円、高校卒は約248万7600円になります。賞与や残業代は含まないため、実際の年収とは異なります。
2. 男女別にみると、専門学校卒だけ女性が男性より高い
2.1 男女別・学歴別の初任給
- 男性:高校卒21万100円、専門学校卒22万7800円、高専・短大卒24万1400円、大学卒26万4900円、大学院卒30万1200円
- 女性:高校卒20万2900円、専門学校卒23万2400円、高専・短大卒23万円、大学卒25万9700円、大学院卒29万2900円
男女の差は、高校卒が男性で月7200円、高専・短大卒が男性で月1万1400円、大学卒が男性で月5200円、大学院卒が男性で月8300円高くなっています。専門学校卒だけは、女性が月4600円高くなっています。
前年比は、大学卒が女性+6.0%、男性+5.4%で、女性の伸びが大きくなっています。高校卒も、女性+5.8%、男性+4.8%と、女性のほうが伸びています。
3. 初任給と、同じ学歴の20〜24歳の平均を比べる
同じ調査の、学歴別・年齢階級別の賃金から、20〜24歳(男女計)の平均月給と、初任給を比べます。20〜24歳には、入社して数年たった人も含まれます。
- 高校卒:初任給20万7300円、20〜24歳の平均22万5200円(差1万7900円)
- 専門学校卒:初任給23万700円、20〜24歳の平均23万8400円(差7700円)
- 高専・短大卒:初任給23万5500円、20〜24歳の平均24万3300円(差7800円)
- 大学卒:初任給26万2300円、20〜24歳の平均26万3900円(差1600円)
- 大学院卒:初任給29万9000円、20〜24歳の平均29万8800円(差▲200円)
20〜24歳の平均は、高校卒が初任給より月1万7900円高く、専門学校卒と高専・短大卒は月7700〜7800円高くなっています。大学卒は月1600円高いだけで、大学院卒は初任給のほうが月200円高く、ほぼ同額です。
学歴による差は、年齢が上がるほど開いていきます。同じ調査で、大学卒と高校卒の月給の差は、20〜24歳が月3.9万円、55〜59歳が月19.7万円です。なお、この数字は同じ人を追いかけた結果ではなく、年齢の違う人たちの平均を並べたものです。