4. 高額療養費の「住民税非課税」と「住民税非課税(所得が一定以下)」は別の区分

厚生労働省の資料では、70歳以上の区分に、「住民税非課税」と「住民税非課税(所得が一定以下)」の2つが載っています。上限額が違うので、2つは別の区分です。

「所得が一定以下」の具体的な条件は、確認した資料の表には書かれていません。自分がどちらに当たるかは、加入している保険者に確認してください。

5. 外来(個人ごと)の上限は、窓口負担の見直しと併せて今後も検討される

70歳以上の外来(個人ごと)の上限は、「外来特例」と呼ばれています。資料の注記には、外来特例の対象年齢について、令和7年11月21日の閣議決定を踏まえ、高齢者の窓口負担の見直しと併せて具体案を検討し、一定の結論を得る、と書かれています。

つまり、令和9年8月の1万3000円は、確定している見直しですが、外来特例の対象年齢などは、今後の検討とされています。

6. 多数回該当は、直近12か月の間に3か月以上該当した場合に4か月目から適用される

多数回該当は、直近12か月の間に高額療養費に該当した月が3か月以上ある場合に、4か月目以降に適用される仕組みです。住民税非課税の区分では、この金額が2万4600円です。

試算で、4か月目から2万4600円としたのは、この仕組みに沿ったものです。実際の金額は、直近12か月の該当状況によって変わるため、加入先の保険者で確かめてください。

7. 年間上限を月額に直すと、住民税非課税は約2万4200円、所得が一定以下は約1万5000円

資料の一覧表には、年間上限を月額に直した「月額平均」も載っています。住民税非課税(70歳未満と70歳以上)の年間上限29万円は、月額平均で約2万4200円です。

住民税非課税(所得が一定以下・70歳以上)の年間上限18万円は、月額平均で約1万5000円です。70歳以上の外来の年間上限9万6000円は、月額に直すと8000円にあたります。

8. 【確認したいこと】自分の区分と上限額を、保険者の窓口で確かめる

高額療養費の区分は、加入している保険者に確認するのが確実です。通知や窓口で、自分の区分を確かめられます。

自治体で国民健康保険や後期高齢者医療の保険料を担当していた頃は、住民税の課税情報を参照して、保険料を計算していました。住民税が非課税かどうかで、負担が変わる仕組みは多いので、まず自分の区分を確かめるところから始めてください。

月額上限や年間上限の金額は、加入先の健康保険組合や、市区町村の国民健康保険、後期高齢者医療の窓口で確かめられます。

9. まとめ

住民税非課税世帯の70歳未満は、月額上限が令和8年8月に3万6900円になり、令和9年8月も変わりません。年間上限は29万円で、毎月上限に届く場合の試算では、12か月の自己負担が33万2100円から29万円に下がります。

70歳以上は、外来(個人ごと)の上限が、現行の8000円から、令和8年8月に1万1000円、令和9年8月に1万3000円になります。自分の区分と金額は、保険者の通知や窓口で確かめてください。※本記事は、編集部が厚生労働省が公表する公式の最新一次資料を直接確認の上、執筆・検証しています。

参考資料

齊藤 慧