2. 管理職は残業代がなくなると年収が下がる?40代前半の正社員の平均なら、年収は約43.1万円、手取りは年約31.6万円減る
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、正社員・正職員の40〜44歳の所定内給与は月37万9000円です。残業代などを含む「きまって支給する現金給与額」は月41万4900円で、差の約3.6万円が残業代などに当たります。超過労働の時間は月12時間です。
年間のボーナス(統計では「年間賞与その他特別給与額」)は127万8700円です。この月給とボーナスで、残業代がある場合とない場合の年間の手取りを試算すると、次のとおりです。
- 【残業代あり(月41万4900円)】年収約625.8万円、社会保険料約96.1万円、所得税約16.2万円、住民税約32万円、手取り約481.4万円
- 【残業代なし(月37万9000円)】年収約582.7万円、社会保険料約90.5万円、所得税約13.3万円、住民税約29.1万円、手取り約449.8万円
- 【差】年収約43.1万円、手取り年約31.6万円(月約2.6万円)
※試算の前提:ボーナスは両方とも年127万8700円(年2回に等分)。社会保険料は、協会けんぽ東京都の令和8年度の料率(健康保険9.85%・介護保険1.62%・子ども・子育て支援金0.23%)、厚生年金保険18.3%、令和8年度の雇用保険料率(本人負担0.5%)による本人負担。
※所得税は令和8年分(給与所得控除、基礎控除は合計所得489万円以下で104万円)。住民税は所得割10%・均等割と森林環境税の合計5000円で、同じ年の所得にかかるとして計算。扶養家族はなしとし、100円未満は切り捨て。
3. ボーナスで逆転できる?管理職の手取りを並べるには、ボーナスが約44.3万円増えて約172.2万円(約1.35倍)必要
残業代がなくなった管理職の手取りが、残業代があったときと並ぶまでにボーナスがいくら増えればよいかを試算すると、次のとおりです。
- 【ボーナスで並べる場合】ボーナスが約44.3万円増えて年約172.2万円(約1.35倍)
- 【月給で並べる場合】管理職手当などで月給が月約3.6万円増えて月41万4900円
ボーナスで並べるには、年収の差の約43.1万円より多い約44.3万円の上乗せが必要です。ボーナスにも社会保険料と税金がかかるため、年収の差と同じだけ増えても、手取りの差は埋まりません。
月給で並べる場合は、残業代とほぼ同じ月約3.6万円で手取りが並びます。管理職になる前後で、月給とボーナスのどちらがどれだけ変わるかを、会社の賃金の決まりで確かめておくと比べやすくなります。
例)40代前半の正社員の平均の場合 管理監督者として残業代がなくなったときの年間の手取り1/1
出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」、東京労働局「しっかりマスター 労働基準法 管理監督者編」「同 割増賃金編」、全国健康保険協会「令和8年度の協会けんぽの保険料率」、国税庁「No.1199 基礎控除」「No.2260 所得税の税率」をもとにLIMO編集部作成