3. 水災補償の支払い条件は?「床上浸水」か「地盤面から一定の高さを超える浸水」などが条件で、床下浸水は対象外になることも
水災補償があっても、浸水すれば必ず支払われるわけではありません。日本損害保険協会の「火災保険 標準例」では、水災を、台風・暴風雨・豪雨などによる洪水・高潮・土砂崩れなどで、床上浸水または地盤面から一定の高さを超える浸水を被ることとしています。その高さを何cmとするかは、保険会社の商品で決まります。
損害保険料率算出機構「住宅の水災被害に備えるために」も、保険金の支払いに次のような条件が設けられている場合があるとしています。
- 【浸水の程度】床上浸水を被った場合
- 【損害の割合】保険の対象の被害割合が30%を超えた場合
- 【支払限度額】設定されていれば、支払いは限度額まで
- 【免責金額(自己負担額)】設定されていれば、被害の額から差し引かれる
試算の床下浸水では、建物の被害割合は約4.7%で、30%に届きません。床下にとどまり、地盤面からの高さも条件を下回れば、約131万円の被害があっても支払われない契約があります。支払われる額も、実際の被害の額を支払う商品と、一定の割合を掛けた額を支払う商品があり、契約によって違います。
4. 水災補償の保険料は住む場所で変わる?市区町村ごとに1~5等地に分かれ、5等地の水災の保険料は1等地の約1.5倍
損害保険料率算出機構は、2023年6月に金融庁へ届け出た火災保険参考純率の改定で、全国一律だった水災の料率を、建物がある市区町村ごとに5つに分けました。リスクが最も低い1等地から、最も高い5等地までです。
- 【水災の保険料の差】5等地は1等地の約1.5倍(参考純率の水災部分)
- 【火災保険料全体の差】最も高い地域と最も低い地域で約1.2倍(火災・風災・雪災・水災などの合計)
- 【等地の調べ方】損害保険料率算出機構の「水災等地検索」で、都道府県と市区町村を選ぶ
ただし、参考純率をそのまま使うか、手を加えるかは保険会社ごとに決まり、実際の保険料は保険会社によって違います。同機構は、1等地でも水害のリスクがないわけではなく、どの等地でも水害は起きているとしています。
等地は市区町村単位なので、同じ市内でも家ごとの違いは表れません。自宅の場所で、洪水・内水・高潮・土砂災害の想定を見るには、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で住所を入れ、重ねて表示する方法があります。