2. 残業代の15分単位の切り捨てで月いくら減る?平均的な月給なら、毎日平均7分で月約6400円
残業代の1時間あたりの額は、月給を1か月の平均の所定労働時間で割って出し、25%を上乗せします(労働基準法施行規則第19条)。
- 【1時間あたりの賃金】約2105円(34万600円÷約161.8時間)
- 【残業1時間あたりの残業代】約2631円(25%増)
- 【毎日平均7分の切り捨て】月約2.4時間で、月約6400円
- 【毎日14分の切り捨て】月約4.8時間で、月約1万2700円
- 【1日1分あたり】月約900円
15分単位の勤怠では、切り捨てられる端数は毎日0〜14分のどこかになります。端数がならして出るとすると、平均は7分です。毎日の切り捨てはわずかでも、月の所定労働日数の約20.7日分が積み重なると、2時間を超えます。
※試算の前提:月給は所定内給与額の34万600円、1か月の所定労働時間は約161.8時間(月の所定労働日数 約20.7日×7時間49分)、毎日の残業は法定労働時間を超える時間外労働で、割増率は25%とします。所定内給与額には、家族手当や通勤手当など割増賃金の計算から除く手当も含まれるため、実際の1時間あたりの額はこれより小さくなることがあります。
例)月給34万600円の場合 残業時間の端数の処理別にみた、残業代の差額(2026年10月時点)1/1
出所:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」「令和7年就労条件総合調査」「未払賃金が請求できる期間などが延長されています」、鹿児島労働局「時間外労働・休日労働・深夜労働 Q10」をもとにLIMO編集部作成
3. 残業代の切り捨ては何年さかのぼって請求できる?2020年4月以降に支払日が来た分は3年で、毎日平均7分なら約22.9万円
厚生労働省「未払賃金が請求できる期間などが延長されています」によると、2020年4月1日以降に支払日が来る賃金は、請求できる期間が賃金の支払日から5年に延び、当分の間は3年とされています(労働基準法第115条・附則第143条)。
- 【毎日平均7分の切り捨て】1年で約7万6200円、3年で約22万8700円
- 【毎日14分の切り捨て】1年で約15万2500円、3年で約45万7500円
- 【1日1分あたり】1年で約1万900円、3年で約3万2700円
同じリーフレットでは、賃金台帳などの記録の保存期間も、当分の間は3年とされています。3年より前の分は、支払日ごとに順に請求できなくなっていきます。
※試算の前提:月の残業代の差額(毎日平均7分なら約6354円)が36か月続いた場合です。月の時間外労働が60時間を超える部分の割増率(50%以上)や、深夜・休日の割増は含めていません。