海外のYouTubeでは、犬や猫などの動物を保護し、命をつなごうとする「動物レスキュー」の活動を伝える投稿が、多くの人の関心を集めています。

LIMO編集部が今回取り上げるのは、動物の保護と回復の物語を発信する海外の投稿主さんのYouTubeチャンネル@PetsInLoveの投稿。

投稿によると、犬のヤニクは道路脇で2日間動けずにいたところを救出され、X線検査で両前脚の骨折が判明。5時間近くの手術と入院を経て、再び立ち上がろうとするまでの日々が紹介されています。

執筆時点で4191回再生、742件のいいね!がつくなど話題となった本投稿の中でも、特に胸を打たれるシーンやSNSでの反響をまとめてご紹介します。

記事の後半では、日本のペット保険の普及率についても紹介します。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。

1. 【道路脇で保護された犬】車の行き交う場所で2日間動けずにいたヤニク

道端に伏せた犬の様子1/6

道端に伏せた犬の様子

出所:@PetsInLove

動画の冒頭では、「その場にいた誰の記憶にも残ったのは、鳴き声ではなかった」というテロップが流れます。思い出されるのは、折れた2本の脚で、助けようとする人々から離れようともがく怯えた犬の、地面をこする音。その静かなもがきこそが、ヤニクがまだあきらめていないという最初のしるしだったと語られています。

ヤニクが横たわっていたのは、通り過ぎる車が絶え間なく行き交う道路脇でした。2日間そこで過ごし、もう立ち上がることができなくなっていたといいます。

駆けつけた救助者たちは、近隣の住民があれほど心配していた理由を理解したそうです。若い犬は生まれつき攻撃的なのではなく、痛みだけが信じられる「言葉」になっていた、と投稿では表現されています。

担架に乗せられる間も、動かされるたびにヤニクの体はこわばりました。動物病院へ急ぐ道中では、呼吸は短く途切れ、道の揺れが脚の痛みを思い出させるようだったと紹介されています。それでも、救急車のドアが閉まる前に、ヤニクは初めて毛布の上へ頭を下ろしたといいます。

病院でのX線検査では、両前脚の骨折が確認され、左側の傷口には感染の初期兆候もみられたとのこと。手術をしなければ、再び歩くことが難しくなるおそれもあったそうです。手術の準備が進むあいだ、ヤニクは驚くほど静かで、優しく話しかけられると、張りつめた筋肉が数秒だけゆるむ瞬間もあったと伝えられています。

2. 【手術と入院を越えて】再び立ち上がろうとしたヤニク

エリザベスカラーを着け、こちらを見上げる犬の様子2/6

エリザベスカラーを着け、こちらを見上げる犬の様子

出所:@PetsInLove

手術にかかった時間は5時間近く。投稿によると、片方の脚は丁寧に洗浄と修復を行ってから傷を閉じ、もう片方の脚は骨が正しく治るように金属プレートなどで固定されたそうです。麻酔から覚めたヤニクは、慌てることなくゆっくりと周囲を見回し、室内で聞き慣れた声を目で追っていたといいます。

続く数日間は、抗生物質で感染を抑えながら、やわらかい寝床で体を休める日々でした。看護師たちは体勢を整え、少量ずつの食事を促していきます。最初は数口食べるとまた眠ってしまう状態でしたが、少しずつ食欲が戻り、やがて世話をする人が犬舎に着く前から、頭を上げて迎えるようになったとのことです。

人になでられ、口を開けて笑顔を見せる犬の様子3/6

人になでられ、口を開けて笑顔を見せる犬の様子

出所:@PetsInLove

とはいえ、回復の道のりは順風満帆ではありませんでした。脚の縫い目の一部が開き、入院期間がさらに1週間延びたといいます。

それでもヤニクは挑戦をやめず、手術から約3週間後には、ありったけの力で体を押し上げようとしました。脚は激しく震え、体を支えられたのはほんの数秒。ヤニクは慎重に体を下ろしたと紹介されています。動画の終盤では、現在のヤニクは歩き、走り、静かな自信とともに新しい一日を迎えていると語られています。

コメント欄では

  • 「回復の道のりは長く、ときに痛みも伴ったけれど、あなたは目標にたどり着いたのね……歩いて、走って、問題なく動けているのね。健康とたくさんの愛を願っています」
  • 「ヤニク、いい子ね。愛の天使たちにたっぷり手当てしてもらって、かわいがってもらって。つらい日々は終わって、今は幸せ。みなさんがしてくれたことすべてに感謝します」
  • 「かわいそうに。この不運な子を助けてくれて、本当にありがとう!」

など、ヤニクの回復を喜び、救った人たちへ感謝する声が寄せられていました。

――以上、海外のSNSで話題のワンちゃんでした。

3. 著者からの一言コメント

LIMO アニマル・ストーリー部
動画を拝見して最も心に残ったのは、痛みを抱えた犬が見せる「静かな抵抗」の描写でした。大きな声を出す力さえ残っていない動物は、一見おとなしく見えても、体の内側では生きようと必死に踏ん張っているのかもしれません。手術のあとも縫い目が開いて入院が延びるなど、道のりは平坦ではありませんでしたが、そのたびに看護師たちが少しずつ食事を促し、声をかけ続けたことが、立ち上がる力につながったのだと感じます。もし道ばたで動けなくなっている動物を見かけたら、驚かせないよう少し距離をとり、無理に抱き上げる前に、近くの動物病院や動物保護団体、自治体の窓口に連絡してみてください。専門家へ早くつなぐことが、命を守る確かな一歩になります。そして、こうした治療や入院には、動物たちの医療費が欠かせません。迎えたあとの「もしも」にどう備えるかも、あわせて考えておきたいところです。今回一番お伝えしたいのは、回復とは突然訪れる出来事ではなく、震える脚で何度も立ち上がろうとする小さな挑戦の積み重ねだということです。ヤニクのように、人の手のぬくもりを少しずつ信じ直していく動物たちが、穏やかな毎日を過ごせるよう願っています。
今回の投稿で印象的なのは、道路脇で動けなくなっていたヤニクが、手術や入院を経て再び歩き、走れるまでに回復したことです。道路上やその近くで負傷した動物を見つけた場合は、まず自分自身や周囲の交通の安全を確保し、無理に近づいたり移動させたりしないことが大切です。動物は痛みや恐怖から、普段とは異なる反応を示すこともあります。発見場所や時間、動けるかどうか、出血や呼吸の様子など、確認できる範囲で記録し、動物病院や地域の保護団体などへ状況を伝えると、その後の対応につながりやすくなります。ヤニクの回復の歩みからも、早く適切な支援につなげることの大切さが伝わってきます。
伊藤 有里

4. もしもの医療費に備える。ペット保険の普及率はどのくらい?

迎えたあとの大きな出費のひとつが、動物病院の費用です。その備えとして、ペット保険はどれくらい利用されているのでしょうか。

アニコム損害保険によると、日本国内のペット保険の普及率は、およそ21%です(2025年11月発表)。この数値は、同社が公表データなどをもとに算出したものです。同社は、海外の加入率は30〜40%ほど、スウェーデンは50%以上としています。

迎えたあとの医療費への備え方として、保険を含めた選択肢を知っておいてもよいかもしれませんね。

5. 今読まれている【LIMO アニマル・ストーリー部のおすすめ記事】3選

5.1 「誰かの世界に喜びをたっぷり届けたい」高速道路に向かって走っていた犬を保護、新しい家庭を待つ姿に温かな声

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5.3 「ハンターは家を見つけて、また失いました」窓から落ちてシェルターに戻された猫、新しい家族を待つ姿に反響

            「ハンターは家を見つけて、また失いました」窓から落ちてシェルターに戻された猫、新しい家族を待つ姿に反響    

SNS上ではペットに関する投稿が時に注目を集めます。今回は@puppykittynycityさんがInstagramに投稿した、猫ハンターの近況をご紹介します。最初の家族に手放され、次に迎えられた先の窓から落ちて再びシェルターに戻った2歳の猫ハンターを案じ、ずっと暮らせる家での里親との出会いを願うコメントや、投稿を広めて力になりたいという声が寄せられています。

参考資料