4. 隣の市と単価が違うときの特例

地域手当に合わせると、隣り合う市町村のあいだで級地が大きく離れることがあります。そうした場合に公平性を欠かないよう、いまの地域区分にはいくつかの特例があります。

4.1 まわりより低い地域は引き上げを選べる

たとえば、まわりをすべて自分より高い級地の地域に囲まれている市町村は、隣接する地域の級地のうち最も低いものまで引き上げられます。5級地以上の差がある地域と隣り合う場合も、4級地差になるまでの引き上げや引き下げが認められています。

2024年度の改定では、38の自治体で級地が変わり、そのうち35が引き上げでした。住んでいる市が隣の市より単価が低いと感じたときは、こうした特例の対象になっているかも含めて、市区町村の介護保険の担当窓口で聞いてみるとよいでしょう。

5. 自分の地域の級地を確かめるには

1単位の単価は、利用者が住んでいる場所ではなく、サービスを提供する事業所がある地域で決まります。隣の市の事業所を使っていれば、その市の単価で計算されることになります。

5.1 事業所の料金表と都道府県の案内

事業所と契約するときに受け取る重要事項説明書には、その事業所の地域区分の単価で計算した料金が載っています。都道府県のホームページでも、たとえば大阪府のように、府内の市町村ごとの級地を一覧にして案内しているところがあります。

単価の差は1回あたりでは数十円でも、毎月使うサービスでは年に数千円の差になります。ケアプランを作るときは、使う回数とあわせて、事業所の場所も担当のケアマネジャーに確かめておくと安心です。

6. まとめにかえて

介護保険のサービスの費用は、単位数に1単位の単価をかけて決まり、単価は地域区分とサービスの種類によって10円から11.40円まで分かれます。生活援助を月8回使う1割負担の人なら、東京23区は月2007円、その他の地域は1760円で、1年で2964円の差です。

地域区分は公務員の地域手当の見直しを受けて、2027年度の介護報酬改定で議論されています。自分の負担額は事業所の重要事項説明書や請求書で、地域区分の扱いはお住まいの市区町村の介護保険の担当窓口で確かめられます。

参考資料

太田 彩子