4. 【2026年分の年末調整】基礎控除の引上げなどの見直しがある年

勤務先では、11月ごろから年末調整の書類の提出が始まります。国税庁の「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」では、昨年と比べて変わった点として4つの見直しを挙げています。

4.1 2026年分の主な見直し

  • 基礎控除の引上げ
  • 給与所得控除の最低保障額の引上げ
  • 扶養親族等の所得要件の改正
  • 年齢23歳未満の扶養親族を有する場合の生命保険料控除の特例の創設

社会保険料控除のしくみそのものは、この4つには含まれていません。親の介護保険料を払った人は、例年どおり保険料控除申告書で申告します。

4.2 保険料控除申告書の社会保険料控除の欄に書く

勤めている人は、年末調整で提出する「給与所得者の保険料控除申告書」の社会保険料控除の欄に、自分が払った親の介護保険料を書きます。国税庁が申告書への添付や提示を求めているのは、国民年金保険料などの額を証する書類です。

年末調整で書き漏らした分は、翌年の確定申告で控除に入れられます。書き方は勤務先の年末調整の担当部署で、控除に入れてよいか迷う支払いは税務署で確かめておくと安心です。

5. 介護保険料の額を確かめる書類

控除に入れる額は、その年の1月から12月に実際に払った額です。納め方ごとに、額を確かめる書類が違います。

5.1 年金からの天引きの分は公的年金等の源泉徴収票

年金から差し引かれた介護保険料は、日本年金機構などから届く「公的年金等の源泉徴収票」の社会保険料の欄で確かめられます。千葉市の案内によると、国民健康保険料や後期高齢者医療の保険料も差し引かれている人は、その合計額が載っています。

遺族年金や障害年金など、税金のかからない年金から差し引かれている場合は、源泉徴収票が発行されません。その場合は、お住まいの市区町村の介護保険の担当窓口に問い合わせて額を確かめます。

5.2 普通徴収の分は納入済通知書や納付の記録

たとえば千葉市では、普通徴収で納めた額を記した「介護保険料納入済通知書」を1月末に送っています。年末調整の時期には届いていないので、11月や12月の申告では、納付書の控えや口座の引き落としの記録で額を確かめます。

年の途中で65歳になった親は、同じ年に普通徴収と特別徴収の両方がある場合もあります。親本人が申告するときは2つの額を合わせ、子どもが普通徴収の分を払っていたなら、子どもが控除に入れられるのはその分だけです。

6. まとめにかえて

年金から差し引かれている介護保険料は、年金を受け取っている本人の社会保険料控除です。子どもが親の分を控除に入れられるのは、納付書や口座振替で納める普通徴収の分を、自分のお金で払った場合です。

全国平均の基準額なら介護保険料は年7万4700円で、所得税率10%の人が払えば税金は1万4940円軽くなります。親の介護保険料の納め方は市区町村からの通知書で、年末調整での書き方は勤務先の担当部署で、控除の扱いは税務署で確かめられます。

参考資料

太田 彩子