3. 例)親の介護保険料を子どもが払った場合の試算

普通徴収の介護保険料を子どもが払った場合、税金がいくら軽くなるかを計算してみます。保険料の額は、65歳以上の基準額の全国平均を使います。

3.1 65歳以上の基準額は全国平均で月6225円

厚生労働省によると、第9期(2024年度から2026年度)の65歳以上の介護保険料の基準額は、全国平均で月6225円です。1年分にすると7万4700円になります。

実際の保険料は、本人の所得や世帯の住民税の課税状況で決まる段階によって変わります。ここでは基準額を払った場合で計算します。

3.2 所得税率10%なら所得税と住民税で1万4940円

社会保険料控除は所得から差し引く控除なので、軽くなる税額は払った人の税率で変わります。住民税の所得割の標準税率は10%で、所得税は課税される所得が195万円を超え330万円以下の部分に10%がかかります。

親の介護保険料7万4700円を子どもが払うと、所得税率10%なら税金は年1万4940円軽くなる2/2

65歳以上の介護保険料の全国平均の基準額1年分7万4700円を子どもが払った場合の試算表。所得税率5%なら所得税3735円と住民税7470円で合計1万1205円、10%なら合計1万4940円、20%なら合計2万2410円軽くなる

出所:厚生労働省「第9期介護保険事業計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について」、国税庁「No.2260 所得税の税率」をもとにLIMO編集部作成

  • 所得税率5%:所得税3735円+住民税7470円=1万1205円
  • 所得税率10%:所得税7470円+住民税7470円=1万4940円
  • 所得税率20%:所得税1万4940円+住民税7470円=2万2410円

所得税には復興特別所得税も加わりますが、この試算には含めていません。住民税が軽くなるのは、控除を受けた年の翌年度分です。

年金から差し引かれている介護保険料は、受け取っている本人の控除になり、家族が払える納付書や口座振替の分だけが家族の控除に入れられます。全国平均の基準額なら年7万4700円で、所得税率10%の人が払えば税金は1万4940円軽くなる計算です。

親の介護保険料がどちらの方法で納められているかは、市区町村から届く介護保険料の通知書で確かめられます。

ここからは、2026年分の年末調整で申告するときの手順と、介護保険料の額を確かめる書類を見ていきます。